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メジャー今季第2戦は大会史上“最長距離”で難度アップ 4つの改良点と戦略の焦点「我慢が一番」

2026/06/04 07:36

今季メジャー第2戦が行われるコースの特徴は?(撮影:鈴木祥)

<BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 事前情報◇3日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県)◇予選=7431ヤード・パー70>国内男子ツアーの今季メジャー第2戦が、4日に開幕した。だが、前日3日は悪天候の影響でプロアマ戦が中止となり、大会公式会見もリモートで行われる状況に。その中で、今年のコースセッティングにおける4つの変更点が発表された。 【連続写真】下から見る!?川泰果の迫力あるドライバースイング 2000年にホウライカントリー倶楽部(栃木県)で第1回大会が行われ、03年から宍戸ヒルズカントリークラブ 西コースを舞台にしている大会は、昨年から予選(パー70)と決勝(パー71)で設定を変更。昨年の4日間平均スコアは『72.0509』と高い難度を示した。最多アンダーは14年大会の竹谷佳孝が記録したトータル17アンダー。昨年は?川泰果がトータル10アンダーで優勝している。そして今年はさらに難度が増した。まず、昨年はフェアウェイとラフの境目やグリーン周りに設けられていたセミラフがなくなり、フェアウェイから直接ラフへとつながる仕様に変更。ラフは100ミリと長く、入るとボールが埋まるほどの深さだ。ツアーディレクターで日本ゴルフツアー機構 競技管理部の小山俊一氏は、「距離が長く、フェアウェイは広がりましたが、短くカットされている。その上セミラフがなくなった球は転がってすぐにラフへ入りやすくなっています。グリーンは硬くて速いという状況になっているので、ミスショットにはさらに厳しいホールロケーションになっています」と説明。よりシビアなセッティングが選手を待ち受ける。2つ目は、8番パー4の距離延長だ。昨年の456ヤードから490ヤードへと伸びた。小山氏は「そのままでも難しいホール。それでも近年ドライバーで打たない選手もいるような状況も見られていたため、8番の難易度をもう少し上げようということで、バックティをつくった」と変更理由を明かす。選手も、これには警戒。?川は「8番は、左の木があまり気にならずにティショットを打てていたけど、今年はティショットで刻んだとしても、フェアウェイキープをしても、左の木が気になってくる。なので、できることなら伸ばさずにあのまま行ってほしかったなと思うんですけど…」と冗談交じりに本音を漏らした。 3つ目は、3番パー3(212ヤード)。グリーン右側に傾斜が加えられ、右に外すとクリークへ流れやすくなった。そして4つ目が最終18番パー4。グリーン左に設置されていたホスピタリティテントの位置が変更された。これにより、これまで施設物による救済が受けられたエリアがラフとなり、プレー難度が上がる。18番について小山氏は「ゲストの方々が間近で見ることができて良かったが、それを数年やってみると、グリーン左や奥に行った球が、施設物によって救済対象となる。グリーン近くからドロップしてプレーすることが最後の局面であると、あまりよろしくない」と説明した。18番は2打目地点の右ラフに大きな木があり、そこに入るとグリーンが狙いにくく、左へ逃げやすい設計だ。?川は「ホスピタリティテントの近くまで飛ばしても、いいところにドロップゾーンがあったイメージ。でも今回はそこの甘えが許されない状況になってしまった。セカンドショットをつける位置も、右のラフに入った際にはいろいろ考えることが出てくるなと思っています」と警戒を強める。以上が主な4つの変更点だ。 また、2番は昨年に続き、予選がパー4(486ヤード)、決勝がパー5(519ヤード)と設定を変える。全長は予選7431ヤード(パー70)、決勝7464ヤード(パー71)。ツアー制度施行後(1973年以降)、7500ヤード超えはわずか9例しかなく、それに迫る長さとなる。大会史上最長であり、昨年国内最長だった「?全英への道?ミズノオープン」(7461ヤード・パー72)を上回るスケールだ。コース全体を見ると、アウトは200ヤード超のパー3が並び、7番(231ヤード・パー3)、8番(490ヤード・パー4)、9番(508ヤード・パー4)、さらにインの10番(485ヤード・パー4)と長いホールが続く。15番パー5は638ヤードと距離があるが、2打目は打ち下ろしとなり、左足下がりのライ。グリーン手前には3つのバンカーが配置される。それでも昨年の平均スコアは『4.95』とバーディが出やすい。19年大会覇者で昨年プレーオフで敗れた堀川未来夢は、「左も崖で、他のトーナメントなら難しいホールだけど、“宍戸マジック”で、18ホールがあまりに難しすぎるため15番がやさしく感じる。後半は息継ぎするところがなく、10番ホールは長くて 11番もティショットが狭い。12番なんてもっと狭く絞られて、14 番はティショットがめちゃめちゃ狭い。15番が唯一バーディパットを打てるかな。あとはもう 16番(パー3)も池越えで、 17、 18番も難しくて(ともに450ヤード超えのパー4)、本当に息継ぎするホールがない」。15番を唯一の“息継ぎホール”と位置づけている。?川は全体の戦略について、「1番から6番まではバーディを取りたいホール。7番から10番は耐えるホールで、そのメリハリがコース全体にある。ボギーも出やすいが、チャンスでしっかり伸ばし、難しいホールはパーで切り抜けるのが基本。多くの選手が考えている戦略だと思います」と説明した。それでも終盤の難度は高い。昨年は16番、18番といった難所でバーディを奪い、プレーオフの末に勝利をつかんだ。「耐えながら、耐えながら。それでも上がりまでには難しいホールでもチャンスはある。まずは我慢することが一番の戦略だと思います」と強調する。難度を増した宍戸で、求められるのは攻めと我慢のバランスだ。限られたチャンスをものにし、過酷なセッティングを攻略するのはいったい誰になるのか?(文・高木彩音)