畑岡奈紗がリビエラでメジャー制覇へ向け好発進した。(撮影:GettyImages)
<全米女子オープン 初日◇4日◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇6699ヤード・パー71>メジャーチャンピオンのミンジー・リー(オーストラリア)、史上3人目となるプロデビュー戦優勝の偉業を成し遂げた若手有望株のロティ・ウォード(イングランド)との組み合わせとなった畑岡奈紗。“フューチャーグループ”として、USGA(全米ゴルフ協会)の映像でも常に映し出されるなかでプレーを続けた。
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「最近LPGAでそういうところに入れてもらえないんで」。そう寂しそうに話すが、「ミンジーとかロティと回ると、引っ張っていかれる部分はある」と、4バーディ・2ボギーの「69」。同組のミンジーと並ぶスコアをマークした。307ヤードと距離の短い10番パー4からスタート。ティグラウンドの位置次第では1オンも狙えるホールだ。グリーンは右斜めに長く、それを広く使うためにはフェアウェイ左サイドへ運ぶのがセオリー。教科書通りのマネジメントでパー発進とすると、続く583ヤードの11番パー5ではバーディを奪う、幸先のいいスタートを切った。続く12番ではアゲンストの読みが浅く、セカンドショットがグリーンに届かず、アゴの高いバンカーにつかまった。そこから絶妙なショットでカップをかすめたが、下りのパーパットを沈め切れず。とはいえ、大きなピンチはここまでだった。「最初にパー5で取っていくことができたのも良かった。ショットが割とチャンスについてた方かなと思うので、良かったと思います」この日のラウンドに充実感をにじませたが、その言葉は数字にも表れている。フェアウェイキープ率は86%(12/14)、パーオン率も78%(14/18)と高水準をマークした。通算7勝を挙げ、現在プレーする選手としては米ツアーの“パイオニア”とも言える存在も気づけば今年で米10年目。それでも「少し手が震えたところはあった」と、メジャー初日の独特な緊張感は今も変わらない。緊張は期待の裏返しでもある。畑岡にとってメジャー制覇は、米ツアーで戦う上で最後に残されたピースだ。2018年「全米女子プロ」では三つ巴のプレーオフ、21年の同大会では笹生優花との延長戦で敗れ、あと一歩のところでタイトルを逃してきた。名門ペブルビーチGLで初開催となった23年大会では、メジャーで初めて単独首位で最終日を迎えた。最終組でラスト18ホールに臨んだが、悲願達成には届かなかったという過去がある。「明日からも気を引き締めて頑張りたいと思います」長年にわたり日本勢をけん引してきたが、後輩たちが次々とメジャータイトルを手にするなか、自身はあと一歩のところで涙をのんできた。初めて女子大会が開催される記念すべきリビエラで、その名を優勝者として刻むことができるか。悲願のメジャー制覇へ、まずは上々の滑り出しとなった。(文・齊藤啓介)