勝みなみ(左)と渋野日向子は息の合ったプレーを見せた(撮影:ALBA)
<ダウ選手権 3日目◇13日◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6301ヤード・パー70>3日目は難しいとされるフォアサム方式(1つのボールを交互に打つ)で、強風も重なり、34組中アンダーパーをマークしたのはわずか6組。そのなかで渋野日向子&勝みなみのチーム『HinaMina』は5バーディ・3ボギーの「68」で回った。首位と3打差の4位タイにつけて最終日を迎える。
【写真】大バズリ中! 渋野&勝の『滅!』ポーズ
初日は勝が偶数ホール、渋野が奇数ホールのティショットを担当したが、この日は入れ替えた。その理由は3番パー5と5番の対策。ティイングエリアが前に出たため、ティショットの飛距離があれば3番は2打目を有利な位置から打てるようになり、5番は1オンできる可能性が高まったから。飛距離の出る勝が奇数ホールを担当することで、より攻撃的なマネジメントを選択した。その戦略通りだった。3番では渋野が2打目をグリーンそばまで運び、勝の絶妙なアプローチからバーディを奪取。5番はパーに終わったが、狙い通りの攻め方はできた。「正解だった」と2人はそろってうなずいた。また、左ドッグレッグの8番では「完ぺきだった」と自画自賛。渋野がティショットをフェアウェイ中央へ運ぶと、フェアウェイウッドで放った勝の2打目はピン右約6メートルへ。渋野がその“たすき”をつなぐようにバーディパットを沈め、息の合ったコンビネーションを見せた。このバーディには渋野も思わず笑顔。次の9番ではティショット担当ではなかったにもかかわらず、勝につられるようにティイングエリアへ向かってしまった。「うれしくて行っちゃった(笑)」と、思わず足が向いてしまうほどの会心のバーディだった。和気あいあいとした雰囲気のまま迎えた最終ホール。3日目には大会の目玉ともいえる演出が待っている。18番は浮島グリーンのパー3で、橋を渡る際、各ペアが選んだ入場曲が流れるのが恒例だ。3年連続3度目のタッグで、2年前には『マツケンサンバII』に合わせてダンスを披露した2人。今年はダンスボーカルグループM!LK(ミルク)の『好きすぎて滅!』を選曲し、この日のためにライブ映像を見ながら振り付けを入念に練習してきた。ティイングエリアでは渋野が手を動かしながら振り付けを確認するほど、準備は万端だった。ところが、いざ橋を渡ると流れてきたのはまったく別の曲。まさかの“選曲違い”。このハプニングに、「すごく練習したのに…」とそろって苦笑い。練習の成果を披露するはずが肩透かしに終わり、なんとも言えない空気のまま最終グリーンを後にした。思わぬハプニングがあったものの、ナイスラウンドには笑顔がこぼれる。最終日は各自のボールをプレーしホールごとに良い方のスコアを採用するフォアボール方式で実施。2日目には古江彩佳&西村優菜ペアが『61』をマークするなど、伸ばし合いの展開が予想される。首位との差は3打。逆転の可能性は十分にある。他チームがティショットで一人はドライバー、一人はフェアウェイウッドを握り、攻めと守りの役割を分担している姿も目にしたという。勝は「勉強になった」とうなずく。ペアだからこそできるリスク管理と攻撃的な選択肢。最終日はそうした選択肢も頭に入れながら、2人で最適解を探っていく。(文・齊藤啓介)