高校2年生の廣吉優梨菜。ナショチの先輩たちと火花を散らす(撮影:福田文平)
<日本女子アマチュア選手権 Presented by カープレミア 3日目◇18日◇北海道ブルックスカントリークラブ(北海道)◇6578ヤード・パー72>大会を主催する日本ゴルフ協会(JGA)のナショナルチームメンバーが、今年の「日本女子アマ」でも活躍が目立つ。首位に立つ岩永杏奈(大阪桐蔭高3年)、廣吉優梨菜(福岡第一高2年)をはじめ、その2人を2打差で追う3位タイの長澤愛羅(日本ウェルネススポーツ大1年)は現役のアマチュア日本代表の選手たちだ。
【写真】このとき14歳 安田祐香のあどけない一枚
初日から首位を守っている廣吉だが、3日目は荒波の一日に。1番、2番と連続バーディで滑り出し、一時は独走態勢を築いたが、「ティショットが曲がった」という後半に崩れかけた。11番は左のOBギリギリまで1打目が曲がり、その後、出すだけのボギーに。さらに14番も右のブッシュにティショットが飛び込みダブルボギーを叩いてしまった。「流れが悪かった」という16番でも3パットで1つスコアを落とす。6ホールで4つの貯金を吐き出した。それでも終盤に粘りを見せるのはさすが。17番パー5で20ヤードのアプローチを寄せてバーディを奪うと、18番では奥5メートルのパットを読み切った。この2連続バーディで、先にホールアウトしていた岩永を再び捉えることに成功。ラウンド後に調整する点は「ティショット」と明確だ。初日にも出ていた左へのミスを修正していく。2024年の「日本ジュニア(女子12歳~14歳の部)」、昨年の「日本女子オープン」ローアマに続く、アマチュア日本タイトル3冠がかかる最終日。その達成のためには、同じユニフォームを着るナショナルチームメンバーに勝つ必要がある。「みんな上手いのは分かっているし、より一層、気を引き締めないといけないと思います」。先輩たちと、がっぷり四つの勝負になりそうだ。もうひとりの首位・岩永は3日目に唯一となるボギーなしのラウンドで、こちらもただひとりの60台を出して一気に駆け上がってきた。長澤も10番までに2つスコアを落としながら、13番、16番と2つのパー3でバーディを奪い、この順位に踏みとどまっている。岩永も「みんなで優勝争いできるのはいいことだし、ライバルです」と仲間たちを意識。長澤は「最後の力を出し切って優勝まで届いたらいいなと思います」と死力を尽くすつもりだ。この他、トータル2アンダーの7位タイにも現メンバーの後藤あい(松蔭高3年)や、元ナショナルチームメンバーの橋本美月、小宮千鶴(朝日大3年)がいる。首位とは6打差あるが、何が起こるかは分からない。そしてもちろん、その選手たちに負けない気持ちでプレーする選手も多い。トップ3の4人のうち、唯一、ナショナルチームメンバーではない鈴木みなみ(埼玉栄高3年)は、『負けたくない気持ちはあるか?』と聞かれると、力強く「あります」と答える。「(ナショナルチームメンバーは)ずっと安定して強いイメージなので、勝てたらいいなと思います」。対抗心を燃やす。最近の優勝者を見ても、勝みなみ(15年)、安田祐香(17年)、吉田優利(18年)、尾関彩美悠(21年)と、当時ナショナルチームメンバーに入っていた選手の戴冠は多い。また、ここで優勝したことで、その後ナショナルチーム入りの道が開くケースもある。最終日は日の丸がついたウェアを着た選手がトロフィーを掲げるのか、それとも他の選手たちが意地を見せるのか。し烈な優勝争いになることは、間違いがない。(文・間宮輝憲)