明治大学で腕を磨く20歳。充実の学生生活の先に、プロテスト合格が待っている(撮影:福田文平)
<日本女子アマチュア選手権 Presented by カープレミア 3日目◇18日◇北海道ブルックスカントリークラブ(北海道)◇6578ヤード・パー72>3日目を終えて首位に立った岩永杏奈(大阪桐蔭高3年)、廣吉優梨菜(福岡第一高2年)や、7位につける後藤あい(松蔭高3年)のナショナルチームメンバーなど、今大会は注目を集める高校世代の選手が多い。ただ“女子アマチュアゴルファー日本一”を決める会場では、それ以外にも世代や、ここまでの経歴もさまざまなトップアマが集まり優勝が競われている。
【写真】このとき14歳 安田祐香のあどけない一枚
そのなかには大学で腕を磨いている選手も多い。3位から逆転優勝を目指す長澤愛羅は日本ウェルネススポーツ大の1年生で、2度目のプロテストへ向けて準備を進めている。7位につける元ナショナルチームメンバーの小宮千鶴(朝日大3年)や、同じ順位の島田ゆら(東北福祉大4年)も、大学に通いながらゴルフを続けている選手だ。プロを目指す選手が大学に進学するケースが多い男子に比べ、女子のトップアマは高校卒業後に日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストを受けるのが主流と言っていい。成長のピークや競技人生の長さの違いなどが、その男女の差の要因として考えられる。とはいえ、もちろん女子でも大学に行き、そこからプロを目指す選手は多い。明治大に在学(3年生)しゴルフ部では副将を務める茶木詩央(3日目終了時点で13位)は、東京の共立女子第二高から大学進学を選択した時のことを、「通信でもなく、しっかり勉強もする学校だったので、それも無駄にしたくないと思いました。今まで勉強してきた分、両立ができるならしたいと思った」と振り返る。高校3年時の2023年にはプロテスト1次予選を受けたものの棄権。大学に行き、部活に所属すると、原則、次のプロテスト挑戦の機会は4年後になる。それでも「翌年また受けても、受かる実力がないと思いましたし、それなら4年間頑張って練習しようと思いました」と、ここを成長への期間としても定めた。2005年8月25日生まれの茶木は、現在、米ツアーでプレーする馬場咲希や、すでに国内ツアーで優勝経験を持つ菅楓華、入谷響、荒木優奈といった選手たちと同学年だ。同学年選手の活躍を見るのは、「刺激になります。自分も頑張らないとなって思えます」と、モチベーションのひとつにもなっている。7月の「ミネベアミツミ レディス」への出場を予定しているが、ここも「そこでまた同年代のプロを間近で見て、うまくなれたら」という場になりそうだ。日本女子アマが終わると、来週23日からは「全国女子大学対抗戦」が同じ北海道の苫小牧72エミナGCで行われる。高卒でプロになった選手と、大学ゴルフ部を選んだ選手との、一番の大きな違いは、やはり団体戦を通じ得られるものだろう。「自分が打ってしまうとチームに迷惑がかかる。個人戦では感じられないようなプレッシャーも感じるし、そこは違う部分です」。チームメートと分かち合うつらさやよろこびは、コース外においても大事な財産にもなる。来年はプロテストが受けられる4年生になるが、「(受験するかは)その時になったら考えます」と、今は部活動に集中していく。前述した東北福祉大の島田は、同大に通っているいとこの話を聞いて進学を決めたのだが、そこに至るまでの経緯や、“その後”もさまざまだ。だが、この4年間でしか得られないものも確実にある。(文・間宮輝憲)