スタンスを変えるとアプローチのミスが減った(撮影:田中宏幸)
オープンスタンスがいい、いやクローズがいい、左ツマ先だけ開けばいい――。スタンスの向きに関するレッスンは数あれど、どれが自分に合っているのか分からないというゴルファーは少なくない。そんな悩みに答えてくれるのが、股関節の可動域を計測し、その人に合った最適なスタンスを導き出す『Golf STANCER(ゴルフスタンサー)』だ。「マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー」で活躍していた四村彩也香が早速体験。アプローチに悩みがあった彼女のショットが劇的に変わった。
【連続写真比較】左ツマ先を開く→両ツマ先を開くスタンスに変えて柔らかい球が打てた 四村のアプローチショット
◇ ◇ ◇【両ツマ先を開閉して股関節の可動域を調査する】わずか10秒ほどの計測で股関節の可動域を測定し、その人が動きやすいスタンスを提案する『Golf STANCER(ゴルフスタンサー)』。計測はとてもシンプルで、シューズを脱いで計測ディスクに乗ったら、1秒に1回、メトロノームに合わせて足を内側、外側へ動かしていく。それぞれ5回計測し、その平均値を算出する。『Golf STANCER』は、もともとスノーボードで広く使われていた『STANCER(スタンサー)』システム。足を固定して滑走するスノーボードは、スタンスの広さや足の角度によってパフォーマンスが大きく変わる。それをゴルフに転用した新システムだという。早速、四村の足を測定。右足も左足もツマ先を8度ほど開くことでバランスが取れていた(左足は最大31度開き、最大16度閉じる数値、右足は最大35度開き、最大19度閉じる数値を示し、その中間値がバランスの取れるツマ先の向きとなる)。この結果を基に、ドライバーとアプローチのスタンスをスタッフとともに調整していくこととなる。ドライバーでは、これまで左足のツマ先を20度開き、「フォロー側での回転を重視」していたが、それを今回導き出された2度に左足を大きく閉じた新スタンスを試すと、「股関節がハマってスイングが安定した」と効果を実感。続けて行ったアプローチショットでも、大きな変化を感じる結果となった。【両ツマ先を開いたスタンスで球がフェースに乗った】これまでのアプローチでは、スタンス幅は13センチで、左足を13度開き、右足は0度と、アプローチのセオリーともいえるオープンスタンスで構えていた四村。これに対して『Golf STANCER』のスタッフが導き出したのが、スタンス幅19センチ、左足14度開き、右足も14度開くという、少しスタンスを広げ、さらに両足ともツマ先を開く、「アプローチでは考えもしなかった」スタンスだ。半信半疑で首を傾げながらアドレスを取った四村だったが、打ってみると表情が一転。「フェースにボールが乗る!」と笑みがこぼれた。どんな変化があったのか。理学療法士かつスポーツトレーナーでもあり、動作解析の分野で『Golf STANCER』の開発に携わる蓬田祐太氏は、「とてもシンプルなんですが、動きやすいポジションで構えただけなんです。四村さんは足を開く度合いの平均値が、右足も左足も8度開く結果となりました。しかし、左足を大きく開いて右足を閉じるなど、平均値からかけ離れたアドレスをすれば、その時点で体がズレてしまうわけです。そのまま動き出せば、何かしらの調整が必要になることも考えられます。止まっているアドレスの状態はニュートラル。そこからギアを入れて動き出すのですが、その際に股関節が素直に動ける位置にいるかどうかが大事であり、それが両足のツマ先を開いたスタンスなんです」と説明する。【股関節の可動域などでスイングタイプを4つに分ける】『Golf STANCER』では、股関節の可動域や動きの特徴から4つのタイプに分け、それぞれに合ったスイングメソッド『RAT4』も提案している。得意な回転軸を右外側、右内側、左内側、左外側などで振り分け、それぞれが得意とする動きをスイングに取り入れるという。例えば、右外側タイプ(R2)は、軸が体の右サイドにあり、右足と右手をつなげた動きが適正とされる。右内側タイプ(R1)は、軸が体の右サイド内側にあり、右足と左手をつなげた動きが適正とされるなど、タイプによって適したスイングが変わるという。PGAティーチングプロで『RAT4』を熟知する大塚康一郎プロは、「誰もが理想とするスイングがありますが、お手本とすべきスイングを間違ってしまうと、上達が遅れます。一発勝負で緊張もするゴルフでは、スイングに体の癖が出やすいもの。効率よく、そして怪我なく上達するには、自分の体の特性に合ったスイングをすることが欠かせないのです」と、タイプを知ることの必要性を訴える。計測は1回2200円。計測結果はスマホで受け取ることができ、いつでも見直すことが可能だ。「なかなか上達しない」「スイングすると腰や肩、体が痛くなる」なら、目指すスイングやアドレスが間違っている可能性もある。股関節の可動域を気軽に測れる『Golf STANCER』が、その解決の糸口になるだろう。■ネクヒロ女子:四村彩也香しむら・さやか/1999年生まれ、北海道出身。父親の影響で6歳からゴルフを始め、小祝さくらと同じゴルフスクールで腕を磨いた。得意クラブはドライバーで平均飛距離は240ヤード■スポーツトレーナー:蓬田祐太よもぎだ・ゆうた/理学療法士 、JARTA認定スポーツトレーナー。プロアスリートから学生、シニアまで幅広くサポート。千葉県千葉市でパーソナルトレーニングジム「Eir千葉」を主宰◇ ◇ ◇●山下のスイングを分析! 関連記事「『山下美夢有がココゾで曲がらない理由 ペダルを踏むように、斜めに重心を移動させて打っていた!」で詳細が分かります。