90歳になったゲーリー・プレーヤー(左)と86歳になったリー・トレビノ。今でもゴルフをプレーしている(撮影:GettyImages)
ゴルフは健康長寿の大きなカギを握る。もっと多くの人にそのことを知ってもらいたい。このほどゴルフの総本山R&Aが『GOLF AND HEALTH』の最新版(2021~2025年版)を発表。これをさらに裏付けた。
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「ゴルファーはゴルフをしない人よりも平均して5年長生きする」というエジンバラ大学アンドリュー・マレー博士らの研究だ。以前、スウェーデンゴルフ連盟の会員30万人に対する調査において、死亡率が40%低下し、寿命が5年延びたという結果が報告された。今回のR&Aの調査はそれを補完した形。マレー博士も「ゴルファーは、ゴルフをしない人よりも平均して5年長生きをする」と報告している。身体的にだけでなく、ゴルフによる社会的な交流がメンタルヘルスにも効果があるとしている。主要な慢性疾患、認知機能の改善にも好影響を与えるという。R&Aは、ゴルファーやゴルフ関係者だけでなく、行政などを通じた幅広いゴルフの振興にこの結果を役立てる方向でいる。R&Aはもちろん、ゴルフ関係者にとってはこの結果はゴルフを広めるうえでの大きな“売り物”になる。これは同時に、人類全体にとって健康で長生きするための重要な手段としてゴルフが役に立つということでもある。日本のゴルフを統括する日本ゴルフ協会(JGA)も『ゴルフ振興推進本部』をつくり、資金的にもR&Aの支援を受けて活動を続けている。中でも『ゴルフと健康部会』が実際に動いている。具体的には、「WAG(ウィズエイジングゴルフ)スクールを継続したり、3オープン会場でのスタンプラリーや健康トークショーなどをしています。ゴルフと健康の啓発動画『ゴルフは知るほど楽しくなる』を公開し、JGAもSNSに上げて、みなさんに知ってもらおうとしているところです」(担当者)とのことだ。あまり知られていないが、WAGスクールは、厚生労働省とスポーツ庁主催の『健康寿命を延ばそうアワード!』や文部科学省主催の『Sports in Lifeアワード』に選ばれている。「賞をもらうことが目的ではないのですが、そのことで自治体のみなさんに活動を知ってもらうことができる。そうすると各地での活動につながりやすいんです」(同)と、草の根的な運動は続けられている。ゴルフが健康長寿に効果的なことははっきりしている。ただ、残念なのはそのことが日本ではゴルファー以外にあまり知られていない。「外向きにもっとアピールした方がいいのはわかっています。スポーツ庁も含めての活動や、大学とのタイアップなど『ゴルフがどれだけ健康寿命に効果的か』ということをもっと知っていただきたいですね」とJGA山中博専務執行役。“ゴルフ村”という業界の中だけでなく外へのアピールが課題となっている。健康長寿を多くの人が考える高齢化社会だからこそ、そのことを知りたいと思う人は多いに違いない。(取材・構成/清流舎・小川淳子)