2024年覇者の古江彩佳が思い出の舞台に戻ってきた(撮影:ALBA)
<アムンディ・エビアン選手権 事前情報◇7日◇エビアン・リゾートGC(フランス)◇6479ヤード・パー71>大会グッズが売られているプロショップの一角には、優勝時に日本の国旗をまとった古江彩佳の写真が飾られている。その姿を見られるのは、もちろんここだけではない。歴代覇者のひとりとして会場の何カ所にも飾られている写真に、本人は「すごくうれしい」と言って笑顔をこぼす。
【写真】エビアンの空から届いた“日の丸”を手にする古江彩佳
「帰ってきたなという感じ。いつもの風景ですね」。ただ、その“いつもの風景”は古江にとって特別なものだ。2年前の2024年、ここで日本女子選手として4人目となるメジャー制覇を成し遂げた。ただ今年、プレッシャーには変化も。「ディフェンディングではないので、優勝できたという記憶があるだけ。また新しい気持ちに近いですね」と、1年前とは趣も少し異なる。コースは、優勝時から少し様変わりした。「1番は右(グリーン右手前)にバンカーができて、右奥側が広くなった。5番は(グリーン)手前の感じが全然違う。ここも少し広くなったので、頭をリフレッシュして」。練習ラウンドでも、しっかりとその特徴を頭に入れた。今季はなかなか思うようにいかない時間が続いた。開幕戦の「ヒルトングランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ」では9位になったが、その後はなかなか上位争いに絡めず。それでも西村優菜とのペアで出場した6月の「ダウ選手権」で、4カ月ぶりのトップ10入りとなる5位。そして古江にとって次戦になった「KPMG全米女子プロ選手権」では19位と、まずまずの成績を残している。それでもツアーのポイントランキングは、44位に甘んじている。さらなる上向きのため、ここは格好の舞台でもある。「最初のほうはうまくいかなかったけど、日本に帰って練習したりして徐々に。お父さんと練習して、ぼちぼち調子自体もよくなっている。最後まで集中できるかどうか次第だと思います」主にショット面に課題を抱えてきたが、5月に出場した日本ツアーの「ブリヂストンレディス」の会場では、「イメージが出やすくなって、信頼して右に打ち出すことができるようになった」という手応えも口にしていた。ここからさらに1カ月以上が経過。そのときと比べても「感覚はいい」と、“アップデート”は続いている。全米女子プロ後にオープンウィークとなった先週は、わずかな時間ながら日本に戻り、父・芳浩さんとも一日、一緒に練習することができた。ここで「リズム感やターゲットの取り方」などを確認。フランスには日曜日に入り、月曜日から練習ラウンドを開始した。現在の状態を聞くと、「ぼちぼち」という決まり文句が返ってくるが、その表情は明るい。日本勢では21、24年の「全米女子オープン」を制した笹生優花に続き、2人目の同一メジャー大会2勝目を目指す(21年の笹生はフィリピン国籍で優勝)。「自分にとってイメージはいいコースだと思うので、テンションを上げながら、しっかり自分を持ってラウンドできれば」。フランスのパリで40.6度を記録するなど、ヨーロッパを襲う熱波の影響で、今年のエビアンは汗ばむような天候が続いている。そのなかでも、あの涼し気な表情で優勝争いをする姿を再び見せたい。(文・間宮輝憲)