マスターズ連覇を成し遂げたローリー・マキロイ(撮影:GettyImages)
キャリアグランドスラムを達成し、さらにマスターズ連覇を成し遂げたローリー・マキロイ(北アイルランド)。そのスイングをプロコーチ・阿河徹が詳細に分析し、アマチュアが参考にしたいポイントを解説してもらった。
【連続写真】右ヒジを背面側に下ろしてアウトに振り抜く マキロイの300ヤードスイング
◇ ◇ ◇まず感じるのは、アドレスの段階ですでにスイングの方向性が決まっていることです。グリップはかなりストロング。これは「球をつかまえたい」という強い意思の表れです。アドレスを見ると、いわゆるドロー弾道を打つためのセットアップになっています。バックスイングに入ると、現在のトレンドを取り入れた動きであることが分かります。左サイドをできるだけ動かさず、クラブを上げています。ヒザや顔もなるべく右へ動かさず、ワイドなテークバックを作り、大きなアークを確保していますね。体重移動は、現代のトッププロの中では比較的大きいタイプです。最近の女子プロにはあまり右へ乗らず、その場で回転するようなスイングも多く見られますが、マキロイは目標方向への体重移動が大きい。この動きが飛距離につながるポイントと言えるでしょう。マキロイのスイングで特に印象的なのが、右ヒジのポジションです。トップからダウンスイングにかけて、右ヒジが一度背中側へ下ります。この動きはドライバーで特に顕著で、アイアンではあまり見られません。仮に右腕が左腕の上にある状態のまま下ろしてしまうと、カット打ちになりやすい。だからこそ、右ヒジを背中側へ下ろしてからクラブをインサイドから振り下ろしているのです。この動きは、大きな体重移動とも非常に相性が良い。左へ体重移動しながら右ヒジを背中側へ下ろし、インサイド・アウト軌道でクラブを振っています。スイング全体を見ると、エネルギーの方向が一貫して目標方向へ向いていることが分かります。ややオープンスタンスに構え、左足へ踏み込みながらインサイド・アウト軌道で振り抜く。体全体のエネルギーを目標方向へ伝えることで、圧倒的な飛距離を生み出しているのです。それがマキロイのスイングだと思います。■ローリー・マキロイ1989年生まれ、北アイルランド出身。欧州ツアーでの活躍が注目を集め、2011年には「全米オープン」でメジャー初制覇。翌年に「全米プロ」、14年に「全英オープン」、「全米プロ」を制した。キャリアグランドスラムがかかってから11度目の挑戦となった25年、「マスターズ」を制し悲願達成。史上6人目の快挙を成し遂げた。さらに26年に「マスターズ」連覇を達成している。■解説:阿河 徹あが・とおる/1976年生まれ。藤本佳則や塩見好輝ら数多くのツアープロを指導。現在は東京都の井山ゴルフ練習場でアマチュア向けのレッスンを行っている。古今東西のスタープレーヤーのスイングに精通するレッスンプロ。◇ ◇ ◇●森田理香子のドライバ―ショットを詳細分析! 関連記事『ヘッドを“ポン”と置くだけでインパクト効率激変!?……』を読めば、その秘密が分かります。