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2017年大会を制したJ・スピース コース大改造で伝説の“練習場ショット”はもう打てない?

2026/07/14 14:00

ジョーダン・スピースが9年前の大会を振り返った(撮影:GettyImages)

<全英オープン 事前情報◇13日◇ロイヤル・バークデールGC(イングランド)◇7223ヤード・パー70>まもなく「全英オープン」が開幕する。前回、会場のロイヤル・バークデールGCで行われた2017年大会を制したのはジョーダン・スピース(米国)。最終日の終盤、14番から17番の4ホールで5つ伸ばすドラマチックな追い上げをみせた当時23歳のスピースの勝利は、今も語り継がれている。 【写真】9年前の伝説ショットはこんなところから生まれた! 中でも最も「偉大なショット」と言われているのは、実はその4ホールではない。13番パー4(499ヤード)、スピースの打ったドライバーショットは右に大きく曲がり、ホールを外れ丘陵地の深いラフにつかまった。頭を抱えたスピースだったが対処は冷静だった。『アンプレアブル』を宣言し、後方に下がる際に、「練習場はOBか?」と競技委員に確認し、OBでないと知るとホールの右手に広がる練習場の芝の上にドロップした。3番アイアンで打った第3打をグリーン手前に運ぶと大歓声が沸き起こる。最後は2メートルを沈めてボギーに収めた。ちなみに、このドロップ場所を決めるまでに要した時間は「22分20秒」と記録されている。これで勢いに乗ると続く14番パー3で1.5メートルにつけてバーディ。15番パー5は15メートルのイーグルパットを決めると15番は10メートルを沈め、17番パー5もバーディと猛追。2位のマット・クーチャー(米国)に3打差をつけて勝利した。13番でドロップして打った第3打となった3番アイアンのショットは今も『スピースの全英オープン勝利に導いた最も偉大な一打』として知られている。そんな会場に9年ぶりに戻ってきたが、ロイヤル・バークデールは大改造が施され、17年にパー5だった15番がパー3となるなど変化を遂げた。スピースがドロップした練習場は今年はOB扱いとなり、今大会ではファン向けのゾーンが設置されている。開幕を3日後に控えた現地時間13日(月)、会見に臨んだスピースは残念そうに話した。「おそらく僕のこれまでに打った最高のショットとパットをもう一度打つことはできないのかもしれない」。前日の日曜日に改造されたコースを初めて訪れ、今も残されている以前の14番ティをわざわざ訪れたという。「14番はすばらしいパー3だった。僕はあそこで最高のスイングをした」と9年前を振り返った。17年のこの勝利以降、PGAツアーでの優勝は二度。メジャーでトップ10に入ったのは23年の「マスターズ」4位が最後。今季は3月の「アーノルド・パーマー招待」、「バルスパー選手権」の11位が最高位で、かつてトップに立ったこともある世界ランキングは現在51位まで落ちている。「もう同じショットは打てないかもしれないが、問題はそこじゃない」とスピース。「再び18番で勝利できるかが重要。まだまだ僕にはその力があると信じている」と32歳になったいま、力強く意気込んだ。(文・武川玲子=米国在住)