日本一のパットの名手、青木瀬令奈が実践するパッティング練習法。アッパーでヒットしているのが分かる(撮影:ALBA)
青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が、好調な選手や注目選手の強さのヒミツを解説、女子ツアーでの流行など現場からのホットな情報をお届けする。今回は今季初のトップ10に入った青木瀬令奈のパッティング練習法を紹介する。
【連続写真】きれいな順回転を打つ青木瀬令奈のストローク
◇ 先週の「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」で今季初となるトップ10入り(3位)を果たした青木。パットの名手らしく、4日間の平均パット数は「26.75」で堂々の1位だった。上位進出の原動力は、そのパッティング練習にあった。 一見、普通にボールを転がしているようだが、よく見るとボールの後ろにティペグの上の皿部分だけが見えるほど深く刺している。そして、構えた時のヘッドはグリーン上にあるが、インパクトではティに当たらないように少し浮いていた。 「年に何回かやる練習です。パッティングはアッパー軌道が理想ですが、連戦しているとダウンブローになっていることがあります。この練習でティを打ってしまうと、打ち込んでいる証拠です。ティに当たらないように打てれば、そのクセを直し、ややアッパー目に打てます」と青木は教えてくれた。 大西コーチがさらに解説する。「ボールの芯はセンターにありますが、パターの芯はフェースのやや下目にあります。フェースの芯でボールの芯でヒットするためには、インパクトではヘッドが地面から少し浮いていなければいけません。ややアッパー目の軌道で打つことで、きれいな順回転で転がせます。ダウンブローだとバックスピンが増えてしまうのでボールがヨレやすくなります」。芝目や荒れたグリーンにも負けないきれいな転がりを手に入れる練習になる。 アマチュアにもオススメな練習法だが、家でも同じことができるという。「ティペグを刺せない環境や家の中でやる場合は、ボールの後ろに1円玉を置きます。ティペグの時と同じようにヘッドが1円玉に触れないようにストロークすればOKです」。 また、アッパーの軌道で打つためにはセットアップのチェックも重要だ。「ボールは左目の下が基本なので、体のセンターより左側。ヘッドが体のセンターぐらい」で構える。ボールが中に入りすぎていると、自然と打ち込む形になってしまうので注意が必要だ。「左に置きすぎてもヘッドの芯でボールの芯をヒットできないので、左目の下を中心に少しずつ微調整をして自分にあったボール位置を探してください」。 ちなみに、パッティングのリズムは「1、2、3」ではなく、「1、2」と速いリズムでヘッドを加速させながら打つとストロークが安定するという。ヘッドの後ろに1円玉を乗せて、切り返しで1円玉が落ちるリズムがいい。1円玉が乗ったままだとゆっくり過ぎるので、こちらの練習法も試してみるとパッティング力が上がりそうだ。 ■解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務め、24年からは安田祐香のコーチングも行っている。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。大西翔太プロデュースの練習器具「Sho_izm(ショーイズム)」シリーズ(朝日ゴルフより全国のゴルフショップにて販売中。豊富な知識を生かして、今年はテレビ解説も行うなど活躍の場を広げている。