プロテスト、下部V、そしてレギュラー初V 加藤麗奈は着実なステップアップを見せる(撮影:上山敬太)
<大東建託・いい部屋ネットレディス 最終日◇26日◇ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡県)◇6485ヤード・パー72>太陽が照り付け、静けさに包まれた最終18番。多くの観客が見守るなか、プロ2年目の19歳・加藤麗奈は2位に1打差の単独首位でグリーンに上がった。12メートルのバーディパットは「緊張もあって打ち切れなかった」と2メートルのパーパットが残ってしまった。
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その直後、2位の仲宗根澄香がパーでフィニッシュ。外せばボギーでプレーオフという緊張感のなか、加藤はこのパットを沈めると、小刻みに右手でガッツポーズ。初優勝を決めた。グリーン上では「苦しい展開できていたので、やっと終わったなっていう。やっと勝てたな」という思いがこみ上げ、その場で涙を流し、キャディと抱き合った。単独首位で迎えた最終日は5バーディ・1ボギーの「68」。初優勝者の最多アンダーパー記録を更新するトータル22アンダーで、後続を振り切る逃げ切りVとなった。19歳143日での優勝は、櫻井心那(19歳139日)に次ぐ史上14番目の年少記録した。同組だった皆吉愛寿香、仲宗根とはバーディを奪い合う大混戦。優勝会見では、「けっこう接戦ですごくメンタル的にも苦しかったので、うれしかった」と安堵の表情を見せた。今大会は激しいバーディ合戦となり、4日間のバーディ総数は大会史上最多の『1553個』で従来記録を更新。大会平均スコアも『69.6570』とハイレベルな伸ばし合いとなるなかでの勝利は、大きな自信につながる。2023年、大阪・好文学園女子高2年時に左くるぶし下を疲労骨折。これを機にゴルフに専念できる環境を求め、通信制の大阪ルネサンス高へ編入した。翌24年はプロテスト2次予選を突破後、9月に同箇所を再び疲労骨折しながらも見事合格。現在、骨は治っているが「痛みはゼロではない」状態で戦っている。同年11月下旬の最終QTは完治しないまま出場し、2日目終了時に途中棄権。プロ1年目はQT104位の資格でスタートし、主戦場のステップ・アップ・ツアー「ロイヤルメドウカップ」で初優勝を挙げた。今季はQT7位の資格でレギュラーツアーに参戦し、この優勝までに19試合中8試合で予選落ち。最高位は「ブリヂストンレディス」の17位だった。今大会前時点の第1回リランキングは29位。今年は「シードを取ること」を目標に掲げて臨み、見事、この優勝で来季シード権を獲得。「一発でプロテストに合格して、ステップで優勝して、こうして優勝ができて、自分が目標としていたことが連続で達成できているので、そこはすごくうれしいです」と笑顔を見せた。来週はオープンウィーク。「一旦、地元に帰ってゆっくりしたいと思います」と話し、まずは最高気温35度前後のなかで戦い抜いた1週間の疲労回復を優先する。会見では、激戦と酷暑を乗り越えた直後とは思えないほど、安堵と充実感がにじむ晴れやかな表情を見せていた。(文・高木彩音)※初稿のタイトル、本文に誤りがあったため、26日午後5時35分に修正いたしました。大変、申し訳ございませんでした。