山下美夢有は連覇に挑む(撮影:ALBA)
<AIG女子オープン 事前情報◇29日◇ロイヤルリザム&セントアンズGC(イングランド)◇6601ヤード・パー71>ディフェンディングチャンピオンとして大会に帰ってきた山下美夢有は、「1年が早かったなと思います」としみじみ。27日(月)に優勝トロフィーを返還したときに、そんな感慨がこみ上げてきた。いよいよ30日から、メジャーに昇格した2001年以降、10、11年のヤニ・ツェン(台湾)しか達成していない連覇に挑んでいく。
【現地写真】山下美夢有、家族でコースチェック
「去年のことを思い出した」とも話す。ウェールズのロイヤル・ポースコールGCで戦った1年前の最終日。勝利目前の最終18番でティショットを打ったあと、セカンド地点に歩いていくときの光景は、「全英独特の雰囲気でしたし、あの景色は忘れないですね」というものだ。今年も新たな記憶を増やすため、調整にも余念がない。開幕前日には、日本勢の髙橋彩華とともにアウト9ホールをプレーし最終チェック。グリーン外からパターで寄せるアプローチや、バンカーに落としたときの対処法、傾斜地での球の転がり具合など細かい部分まで確認した。歩くと汗ばむほどの好天のなか、ラウンド後のショット調整も欠かさない。会場ではコーチで父の勝臣さん、そしてプロゴルファーの弟・勝将(まさゆき)が常に一緒に見守っている。ラウンド中も相談し、ときに笑い合う姿が印象的だった。父は熱心にスイングも確認。「球自体はそんなに悪くないんですけど、ちょっとしたズレがあるので、その辺りを直してくれました。イメージはよくなってます」。安心して本番に臨むことができる。ドライバーの変更を検討していることも明かす。エースのスリクソン『ZXi』から、同社の最新作『 ZXi RKT』への移行も視野に入れている。「いまのドライバーも悪くはないけど、スピンが少し多いように感じた。(RKTのほうが)ロースピン。アゲンストが強いなかスピン量が増えるとランも全然出ないので、データも見ながら」。強い風が吹くリンクスではスピン量が少ない、低弾道の球が「ベスト」とも話す。午後に行った練習ラウンドではZXiを継続使用していたが、そこの変更があるのかにも注目が集まる。取り戻したい優勝トロフィーには、歴代女王のひとりとして『Miyu Yamashita』の名も刻まれている。「本当にすごい方が優勝していて、そのなかに私も名前を残すことができたので、それはとてもうれしい」。そのすぐ下に、再び自分の名を加えたい。「山下美夢有という名を少しでも知ってもらえたらうれしい」。ギャラリーゲート内や建物の壁面など、山下の大きな写真が飾られる場所も少なくない。ゴルフ発祥の地・英国のファンを、再び、そのプレーで沸かせたい。(文・間宮輝憲)