ブッシュから打つ場面も…山下美夢有は悔しい予選落ちを喫した(撮影:ALBA)
<AIG女子オープン 2日目◇31日◇ロイヤルリザム&セントアンズGC(イングランド)◇6601ヤード・パー71>ラウンド後の取材の冒頭。山下美夢有は、こみあげるものをこらえるように、しばし沈黙したが、やがてその瞳からは大粒の涙がこぼれてきた。「ショットもそうなんですけど、2日間を通してパットも決まってくれなかった」。そう言葉を振り絞ると、そこからは気丈に、ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ36ホールを振り返った。
【写真】18番ではピンと逆方向に打つ羽目に…
目を疑うような場面は最終18番パー4で訪れた。この時点で予選通過圏内のトータル3オーバーで迎えたティショットはフェアウェイ右のバンカーに。さらに3打目も、今度はグリーン左のポットバンカーに落ちた。4打目は高いアゴに阻まれ出すことに失敗。後方に向いて脱出したが、6オン2パットの“ダブルパー”を記録した。これでトータル7オーバーまで一気に後退し、わずか1ホールで予選落ちが決まってしまった。「シンプルにメジャーに対して、コンディションというか…調整できなかった。なかなか伸ばすこともできなかったですし、最後にスコアを落としたけど、全体を通してまだまだ足りない部分があった」1オーバー・37位で終えた初日後には「イメージしている球と全然違う」と、ショットへの違和感を訴えていたが、2日目も、そこで苦しんだ場面が目立った。3番パー4では、ティショットが左フェアウェイバンカーにハマり、出したボールが今度は右のブッシュに入る。なんとか、そこからはファーストカットまで出したが、続く4打目が今度はグリーン左のバンカーに落ち、結果的にトリプルボギーになっていた。それでも直後の4番パー4では7メートルのバーディパットをねじ込み、さらに10番、12番でも1つずつ取り戻した。「そんなに悪い感じではなかった」。しかしショットに加え、肝心なところでパッティングも一筋ズレてしまうシーンが続き、悲劇の18番を迎えることになった。同じリンクスで行われた、先週の「ISPS HANDA スコットランド女子オープン」を5位で終え、意気揚々と全英が行われるロイヤルリザム&セントアンズGC入り。月曜日から優勝トロフィー返還や、水曜日に行われた公式会見など、前年覇者としての役割も務めながら準備を続けた。それでも「いろいろ仕事もありましたけど、フィーリング自体は悪くなかった。自分の実力の問題だと思います」と、ディフェンディングチャンピオンならではの重圧や負担については否定する。初日のラウンド後には、一目散にショット練習場に向かい、1時間ほど修正ポイントを探った。コーチで父の勝臣さん、プロゴルファーで弟の勝将(まさゆき)も会場に駆け付けて調整も続けてきただけに、普段の自分のプレーを取り戻そうと努めたが、叶わない。「コースに入った時と練習場でプレーが違ったのかな」。ここまでの取り組みを再現するのも困難だった。戦前に「楽しみにしていた」と話していたディフェンディング大会は、トータル7オーバー・93位タイという結果に終わった。「立て直していきたい」。これが今季メジャー最終戦でもある試合での予選落ちを乗り越え、今後を見据えていく。(文・間宮輝憲)