藤田寛之が語る、2026年の中間評価は(PGA提供)
<トラストグループカップ 佐世保シニアオープン 事前情報◇9日◇佐世保カントリー倶楽部(長崎県)◇6688ヤード・パー72>昨季は米シニアツアーにフル参戦し、2年ぶりに国内シニアに専念している藤田寛之。ここまで思うようなプレーができず、2023年「日本シニアオープン」以来、優勝から遠ざかっている。
【写真】今季3勝…宮本勝昌の最強クラブセッティング
シーズン序盤は3度のトップ6入りを記録したが、夏場以降、調子を落として直近4試合はトップ10入りがない。「ショットの調子が悪くて…。年齢も年齢ですしね」と悩みを打ち明ける。レギュラー時代からの悪癖である、ダウンスイングでクラブが寝てフェースが開く動きが、今夏以降に頻発しているという。12年に43歳で賞金王に輝き、40代で12勝を挙げるなど“中年の星”として活躍した藤田も、今年6月に57歳になった。「よくシニアは55歳までとか言うんですけど、やっぱり体の変化がありますよね。スイングの治りも悪いです(笑)」。ここ数年、体の変化を感じている。55歳を過ぎ、先輩たちの言葉を肌で感じるようになった。シニア入り後は賞金王争いの常連だったが、今季はここまで12位に甘んじている。現在の目標は「60歳まではちょっと頑張りたい。優勝争いに絡めるレベルを保ちたい」。そのため、試合がないときは若い頃のように所属先の葛城GCで朝からボールを打ち、体を動かすことを始めた。ただ、すぐには良くならない。ラウンド中も「自分が(スコアを出しに)行こうとしても、できないジレンマにハマっている感じです」と吐露。体が思うようについてこず、これまでのようなゴルフができていないもどかしさを抱えている。それでも、パーキープ率は90.0%で2位。ボギーを打たない藤田らしさは健在だ。ただ、「ショットが悪いからチャンスにつかずにバーディが取れない。1日2個とか少なくて。宮本(勝昌)みたいに10何アンダーとか出せるゴルフじゃない」と、上位進出にはショットの修正が急務だ。藤田の口から出た宮本は、3年連続でシニア賞金王を獲得し、今季も「日本シニアオープン」を含む3勝。ツアー記録に並ぶの4年連続賞金王に向けて、ランキング1位を走っている。今年54歳を迎えてまさにピークにある。芹澤信雄を師匠に持つふ2人。弟弟子の強さも語る。「やっぱりショットがいいですね。狙ったところにピンポイントでボールを運べます。明らかなミスショットはほぼないです」と技術面を挙げながら、「これだけ勝っていると、自分がいいプレーをすると勝てるという気持ちになれるんです。自信と技術の循環が、より結果につながっていると思います」と気持ちの面についても話す。藤田自身も、40代で勝ち星を積み重ねていた頃には同じようなことを感じていた。「シニアになって新たな自分のやり方、スタイルを見つけたと思います。最近はランガーさんみたいだねって言っています」。米シニア参戦時に見た、ドイツ出身で「マスターズ」覇者のベルンハルト・ランガーを例に出す。ランガーは米シニア歴代最多の47勝を挙げており、今の宮本にその姿を重ねている。弟弟子の活躍はうれしい反面、ただ指をくわえて見ているつもりはない。「今年はそういう年なのかなって思いますけど…。でも一つきっかけをつかめれば、よくなりそう。きっかけが生まれれば」。大会前日のプロアマでは5つのバーディを奪い、手応えもあった。シーズンが終盤に差しかかるなか、黙々と白球を打ち続ける。(文・小高拓)