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女子プロが断言 「7番アイアンの理想のヘッド軌道はドロー+2度、フェード-1度」 #ゴルフオタクでごめんなさい

2026/10/11 12:00

植竹はドロー・フェードの測定値をチェックして練習する

独自の目線でPGAツアープロのスイングを研究する植竹希望。学生時代から独自にスイングを分析していた植竹の研究熱がさらに高まったのは、プロ2年目のこと。所持金をほぼ使い切って弾道計測器「トラックマン」を購入してからだ。その真相を聞いた。 【連続写真】ドローはボール中寄りでイン・アウトに振る フェードはボールは左寄りでアウト・インに振る 植竹のヘッド測定値&スイング ◇ ◇ ◇私がトラックマンを購入したのは2019年、プロ2年目のこと。今では多くの選手が当たり前のように自分専用の弾道測定器を持っていますが、その頃の女子ツアーで所持していたのは20人に1人くらい。しかも、2年目の21歳が〝マイ・トラックマン?を持っているなんて、非常に珍しかったんです。19年は下部ツアーが主戦場でしたから、当然お金なんてありません。それでも所持金をほぼ使い切って、当時の最新機種「トラックマン3」を買ったんです。母親には「あんたバカじゃないの!?」と怒られましたけどね(笑)。その後しばらくは、キャディのバイトをしながら活動資金を貯めました。生活が苦しくなってもトラックマンが欲しかった理由は、ボールとクラブの動きを100分の1秒単位で正確に計測できるからです。プロになる前から、「タイガーみたいに球を操るにはどうやって打てばいいんだろう?」とスイングを研究していましたが、そこにデータを加えたことで、さらにどハマりしていきました。トラックマンでは40項目以上の詳細なデータをチェックできます。中でも私が注目しているのは、「スピン量」「スピン軸の傾き」「アタックアングル(入射角)」「クラブパス(真上から見たヘッド軌道)」「フェース・トゥ・パス(クラブパスに対するフェース向き)」「フェースアングル(フェースの向き)」「ダイナミックロフト(インパクト時のロフト角)」「キャリー」などです。「チェック項目が多すぎるだろ!」とツッコまれそうですね(笑)。でも、ちゃんと理由があるんです。理想の球が打てたときはすべての数値が揃っているし、ひとつでも数値がズレていると良い球になりません。つまり、すべての数値は結びついているわけです。数値がズレた原因は何なのか……。試行錯誤しているとゾクゾクします(笑)。データの見方を簡単に説明すると、例えば7番アイアンで打ったとします。クラブパス+2.0度(インサイド・アウト)、フェースアングル+1.0度(オープン)だときれいなドロー、クラブパス-1.0度(アウトサイド・イン)、フェースアングル-0.5度(クローズ)だときれいなフェードが出ます。フェースアングルがクラブパスの半分の数値になるのが理想です。フェードの方がストレート軌道に近いのは、カット打ちになりすぎると、打ち出しをコントロールできないため。ちなみに、フェードだと入射角は3?4度、ドローなら2?3度のダウンブローになります。当然、カット軌道のフェードの方がやや上からヘッドが入るんです。この数値になるように、常に練習しています。「ダイナミックロフト」のデータも面白いです。フェードとドローでは数値が多少変わります。ロフト33度の7番だと、ドローは24度、フェードは26度弱が理想の数値となります。ドローだとアドレスでボールを中寄りに置く分、ロフトが少し立つんですね。また、いつものボール位置より1個分右寄りにセットすると、ダイナミックロフトは2度立ちます。アイアンは1番手でロフトが3度変わりますから、ボール位置を1個分変えると、弾道を1番手分ほど低く抑えられる。これを頭に入れておくと、低い球を打つときの参考になるはずです。ところで、トラックマン購入後は調子が上向いていきました。翌年、下部ツアーでプロ初勝利を挙げ、22年にはツアー初勝利を挙げました。当時は所持金がなくなってカツカツの生活になりましたが、後悔はしていません。あのときトラックマンを買って本当によかったと、今でも思っています。■植竹希望うえたけ・のぞみ/1998年生まれ、東京都出身。独学でスイングを研究するツアー屈指の“スイングオタク”。ジュニア時代にアダム・スコットから「オンリーワンにならないと強くなれない」と言われ、独学で学ぶようになった。2022年「KKT杯バンテリンレディス」でツアー初優勝。サーフビバレッジ所属。※『アルバトロス・ビュー』937号より抜粋し、加筆・修正しています。