清々しい表情でラウンドを終える伊澤利光(撮影:米山聡明)
<ファンケルクラシック 初日◇16日◇裾野カンツリー倶楽部(静岡県)◇7027ヤード・パー72>レギュラーツアー通算16勝、シニア通算2勝の伊澤利光が今季自己ベストとなる6バーディ・1ボギーの「67」で回り、首位と4打差の4位タイで滑り出した。
【写真】チェ・ホソンかと思ったら伊澤利光でした
「今週は、自分のゴルフに期待が持てそうだよ」。スタート前にポツリとつぶやいた。出だしの1番でバーディ発進を決め、7番、8番でもスコアを伸ばす。9番パー5は2オンに成功して2パット。10番パー5は、奥8メートルからイーグルパットがカップをかすめ、タップインバーディ。期待どおり、中盤の4連続バーディでリーダーボードを駆け上がった。先週の「佐世保シニア」はショットの感覚は悪くなかったが、52位タイに終わった。初日の出だしから、「アイアンが10ヤードぐらい飛んじゃって…」と、ピン方向に飛んだボールがはるか奥にキャリーしたり、グリーン奥にこぼれるシーンが目立った。「理由はわからないけど、もうぐちゃぐちゃですよ」。縦の距離を合わせるのに苦労したものの、36ホールを消化することで、自身の基準の距離を見直した。前週より気温が下がった今週は、これまでのプラス5ヤードで帳尻があった。「距離感を合わせて、あとはパッティング」と佐世保を後にしたが、前日の練習日に気づきがあり、「きょうはパッティングがよく入ってくれました」とニンマリ。きっかけはシニアルーキーの上森大輔だ。フェース面にレーザーをつけてパッティング練習をしていたところ、伊澤も試してみるとインパクトからフォローにかけてフェースが閉じる傾向にあると分かった。「自分的に引っ掛けることが多いなと思っていたんですけど、原因がわかりました」。フェースを真っすぐ動かす意識に変えることで、「練習(ラウンド)で入るようになりました。今までは練習さえ入っていなかったから、きょうは楽しみですよ」と、先週課題だったショットの距離感とパッティングが改善された。今季10試合を終えて「すまいーだカップ」の19位タイが最高成績。振り返ってみると「今まではスイングのことばかりを考えていて。フェードの曲がり幅が大きいと考えすぎちゃったり。ピンの近くに寄せるとか、スコアのことは考えていなかったんです」と、スイングに意識を向けすぎていることに気が付いた。それはふとした瞬間だった。先週の初日を終えて練習していると、師匠・尾崎将司さんの言葉を思い出した。「『練習場はスイングを作るところ、コースはスコアを作るところ』ってジャンボさんが言っていたなと、それを意識しました」。コースに出たらスイングで意識するのは1つ程度に抑えて、スコアメイクに徹した。技術面とマネジメント、集中力がかみ合ったラウンド後は、サムアップのポーズも飛び出した。「残りも、いい集中力でスコアを作っていきたい」。自分に期待しながら残りの2日も戦う。(文・小高拓)