タマちゃんが連覇達成!(撮影:米山聡明)
<ファンケルクラシック 最終日◇18日◇裾野カンツリー倶楽部(静岡県)◇7027ヤード・パー72>昨年覇者のタマヌーン・スリロット(タイ)が記録的な連覇を達成した。単独首位から出たこの日、6バーディ、ボギーなしの「66」で回り、トータル21アンダーまで伸ばした。初日から首位を守る完全優勝。今季初優勝、通算4勝目を挙げた。2011年大会に金鍾徳(韓国)がマークした16アンダー(200ストローク)の大会記録を大幅に更新し、2024年の「スターツシニア」で宮本勝昌がマークした54ホールにおけるツアー最多アンダーパー記録に並んだ。
【写真】見栄えなんか気にしない! パッティングは独特スタイル
2位に6打差をつけて迎えた最終日。「きょう3つ、4つ伸ばせば勝てるだろう」という気持ちで臨んだ。出だしの1番パー4では12メートルほどのバーディパットが2メートル近くショート。いやなパーパットの距離だったが、「上りだから大丈夫」と自信をもってきっちりパーセーブした。2番から3連続バーディを奪うなど、終始後続にスキを見せることなく、自身でも「初めて」という3日間、ボギーなしで圧勝劇を演じた。勝因の一つに挙げたのはティショットの安定感。「昨年は右、左と曲がることもあったけど、ことしは真っすぐ打つことができた」と胸を張る。「今年は3日間雨が降らず、フェアウェイもいい状態だったのでドライバーが真っすぐ行けば伸ばせる自信があった」と話した。ティショットの安定感を生み出した理由の一つが、日課の動画チェックだ。「私は先生がいないのでユーチューブで色んなスイングを見ています。ユーチューブが先生です。今回はマックス・ホーマが参考になりました」と笑って話す。自身はインサイドからクラブを入れて右サイドが下がるあおり打ちになるクセがあるが、「ホーマはレベルに体を回す」とレベルスイングを心がけてショットが安定したという。また、過去2年の平均パット数1位で、今季も1位につけているパットも大きな武器。今大会でもバーディ量産を支えた。その構えは独特だ。ボールから離れて前傾を深くして、ボールを右後ろから見てハンドファーストに構える。ストローク中は手首の角度をキープしたままだ。「ボールを真上ではなくて右から見ると厚くヒットができるし、狙ったところに打ち出せる」というのがスタイルだ。スリロットの愛称は、タマちゃん。どんな時も笑顔を絶やさない。「ゴルフでも人生でも怒ってもいいことはない」というのがモットーだ。ショットは曲がらない。バーディパットも渋いパーパットも入る。後続の選手はお手上げ状態。強いスリロットを印象付けた。今季初優勝で賞金ランキングは6位に浮上。「賞金王を目指したいし、3位以内には入りたい。残り4試合のうち、もう1回は勝ちたい」と力強く語った。(文・小高拓)