今季はドライビングディスタンス322ヤード超えを記録しているミンウー・リー(撮影:GettyImages)
昨年PGAツアー初優勝を挙げ、今季はドライビングディスタンス322ヤードを記録しているミンウー・リー。そのスイングを、プロコーチ・阿河徹が詳細に分析。アマチュアが参考にしたいポイントを解説してもらった。
【連続写真】上体と下半身を同時に回して上から下に振る ミンウー・リーの320ヤードスイング
◇ ◇ ◇現代のトッププレーヤーたちに共通しているのは、エネルギーを上から下へ、重力で落下させるように流していく動きです。ミンウー・リーの場合、トップの位置が非常に高い。その高さからスコーンと下へ力が流れていく。上から下へと力を使うことで、動きもシンプルになります。昔のスイングでは、クラブをインサイドから下ろすために、切り返しでは下半身始動で振っていました。しかし、ミンウー・リーをはじめとする若い世代のゴルファーは、切り返しでの下半身と上半身の時間差がほぼゼロです。同時に動き出すと問題になるのが、アウトサイド・インのリスクが高まることです。しかし、彼は切り返しでシャフトを寝かせることで、インサイドからの軌道を作っています。クラブが倒れる量が大きいため、正面から見るとタメも強く見えますね。トップからスタートして、上から下へと直接的にボールに向かってドーンとエネルギーを流す。回り道をせず、直線的に。もちろん、ゴルフには「アウトサイド・インをどう防ぐか」という問題があるので、完全な直線にはなりません。上から下へのスイングの流れを作るほど、エネルギーロスが少なくなり、スイングの効率は上がります。そして、その延長線上に現れるフィニッシュは、いわゆるグレッグ・ノーマンのような反り返ったフィニッシュではありません。少しお腹が引っ込んだような、前方に突っ込むような「突っ込みフィニッシュ」とでも表現したくなる形になるはずです。この形を意識すると、スイングの運動効率を上げられると思いますよ。■ミンウー・リー1998年生まれ。オーストラリア出身。2016年に「全米ジュニアアマ」で優勝。2025年には「テキサスチルドレンズ・ヒューストンオープン」でPGAツアー初優勝を飾った。姉はプロゴルファーのミンジー・リー。■解説:阿河 徹あが・とおる/1976年生まれ。藤本佳則や塩見好輝ら、数多くのツアープロを指導。現在は東京都の井山ゴルフ練習場でアマチュア向けのレッスンを行っている。古今東西のスタープレーヤーのスイングに精通するレッスンプロ。