以前より大きくスイング改造した藤本。左が2026年、右が2012年のスイング
「関西オープン」で史上3番目となる、13年ぶりのブランク優勝を飾り、さらに「フォーティネット プレーヤーズ カップ」で今季2勝目を飾った藤本佳則。その勝利の秘密について聞くと、「背中でクラブを扱うスイングに改造したこと」と語る。本人とコーチの阿河徹に緊急取材を行った。
【連続写真】以前は壁を作ってリリースしていたが、現在は上体を開いて左に振り抜く 藤本の13年と26年のスイング
◇ ◇ ◇【阿河】以前はダウンスイングで左へ踏み込み、左の壁を作ってリリースする、体の正面でボールを捉えるスイングでした。【藤本】ジュニア時代から教えられてきたスイングですね。それが、同じ感覚で打ってもボールをコントロールできなくなったんです。柔軟性も筋力も変化して、同じことができなくなったので、スイングを変えざるを得なくなりました。【阿河】スイング改造に取り組んだのは2022年頃ですね。徹底的にフェースを開いて、ヘッドを遅らせた状態で振るようにしました。その方が手元と体が同調する上に、助走距離も長くなり、ヘッドが加速しますからね。【藤本】「振り遅れ」とよく言われるのですが、そうではなくて、「ヘッドを遅らせて背面でクラブを扱う」という表現が近いですね。スイングを改造して、ドライバーの精度は上がったし、飛距離も5~10ヤード伸びました。この振り方を“普通”にするまでがとてもしんどかったですが、変えて良かったです。【阿河】感覚的には、トップでシャフトを寝かせたら、そのまま上体を開いて振っていくイメージですね。このスイングはフェースをテークバックで開くタイプに合いますね。藤本プロが実際にそれに当てはまりますね。【藤本】写真で見たらそれほど違いは出ないと思いますが、以前はジャンボ尾崎プロのように跳ね上がって、上にフォローを振り上げていました。今は左ヒザが曲がったまま、インに振り抜いていると思いますよ。
■藤本佳則ふじもと・よしのり/1989年生まれ、奈良県出身。2012年にデビューし、出場5戦目でツアー初優勝を飾る。シード落ちも経験したが、2026年の「関西オープン」で13年ぶりの復活優勝を果たした。その後、今季2勝目を挙げた。国際スポーツ振興協会所属。■阿河 徹あが・とおる/1976年生まれ。藤本佳則や塩見好輝ら、数多くのツアープロを指導。藤本は2012年から担当している。現在は東京都の井山ゴルフ練習場でアマチュアを指導。