平均飛距離250yを越える神谷そら(撮影:GettyImages)
昭和から令和とスイングの進化を振り返ってみると、ヒザの動かし方に大きな違いがある。昭和は“ヨコ”、令和は“タテ”と、飛距離を求めて変化してきた。“令和のニーアクション”をマスターするには、「支点を動かして最大限に加速させる」ことが重要だと、レッスンプロの堀尾研仁は話す。ヒントは女子プロ屈指の飛ばし屋・神谷そらのスイングだというが、その真相をじっくりと聞いた。
【連続写真】みぞおちの位置をトップで上げてダウンで下げ、さらにインパクトで上げる 神谷そらのドライバースイング
◇ ◇ ◇ヒザを曲げ伸ばしする令和のスイングは、体の回転に加えて、タテ方向の動きによって生まれる遠心力のエネルギーを利用しています。タテに動くといっても、ただジャンプすればいいというわけではありません。スイングプレーンに沿って振るなかで、反動をつけてスイングの勢いを増すんです。そのためには、軸を保ちつつ、支点を上下に動かすことが必要になります。コインに紐をつけて回してみると、分かりやすいと思います。タテ方向に速く振ろうとしたら、紐を振るプレーンを一定に保ち、支点となる手元を上下にリズムよく動かしますよね。ヨコに振ったり、支点を固定したままタテに振ったりしても、勢いがつかず、スピードは上がりません。スイングもこれと同じで、タテ方向の遠心力を上手に使えば、ヘッドが走り、さらに飛距離を伸ばせるんです。この動きを参考にするなら、女子プロ屈指の飛ばし屋・神谷そらプロがお手本になります。ヒザを曲げ伸ばしし、タテ方向に動くことで飛距離を出しているタイプです。注目すべきは、みぞおちの位置。バックスイングでみぞおちが上がり、切り返しでいったん下がった後、再び上がってインパクトを迎えています。軸を保ったまま支点を動かし、みぞおちをタテ方向に移動させることで、大きなパワーを生み出していると思います。米ツアーのトップ選手は、こうした上下動で5センチほど動き、効率よく遠心力を使って飛距離を伸ばしているんです。飛距離アップを目指す人は、一度スイングをじっくり見てみるといいですよ。
■神谷そらかみや・そら/2003年生まれ、岐阜県出身。ルーキーイヤーに初優勝を挙げると、国内メジャー「日本女子プロゴルフ選手権」で2勝目を達成。25年に2勝を挙げてメルセデス・ランキング2位に。25年にドライビングディスタンス261.92ヤードで1位に輝く。郵船ロジスティクス所属。■堀尾研仁ほりお・けんじ/1971年生まれ。97年、デビッド・レッドベターに師事し、スイング理論を学ぶ。2002年からツアープロの帯同コーチとして活動。KEN HORIO GOLF ACADEMY主宰。