ゴルフパートナー

10度目のプロテスト挑戦 海外ツアーで腕を磨いた“黄金世代”が2イーグルで圏内浮上「同級生は刺激」

2026/11/06 18:14

飛ばし屋の杉原彩花。海外で培った経験を存分に生かしている(撮影:福田文平)

<JLPGA最終プロテスト 4日目◇6日◇静ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇6462ヤード・パー72>初めて受験した2017年から、今年で10回目のプロテストとなった。1998年7月23日生まれの黄金世代・杉原彩花が、圧巻のプレーで合格圏内に浮上した。 【写真】中学生の時から170センチオーバーでした トータル2オーバーで迎えた9番パー5で、流れを一変させるプレーが飛び出した。フォローの風が吹く残り195ヤード地点からの2打目をアイアン型の3番UTでグリーンに乗せると、18メートルのイーグルパットをねじ込んだ。さらに、続く10番でトータル1アンダーに伸ばすと、13番パー4では、残り138ヤードから8番アイアンで放ったセカンドショットが直接決まる。「ピンに行ってるなーと思ってグリーンに行ったら、『1個(ボールが)入ってます』って言われて」。本人にとっても仰天の一打だ。「初めて…だと思います」という1日2イーグルで、2日目終了時点の32位から、トータル4アンダーの7位タイまで順位を上げた。最終テストまでは過去4度たどりついているが、最後はコロナ禍の影響で21年に開催された20年度のため、実に5年ぶり。ただ、この間も刺激に満ちた生活を送ってきた。20年に「母が見つけてきた」というオーストラリアツアーのQTを受け、その年から参戦。シード選手として24年まで4シーズンプレーした。「もともと海外に行きたいという願望があって、日本でやってからアメリカへと思ってたんですけど、うまくいかないので前倒ししました」。オーストラリアはシーズンが1月から4月と、日本のオフの時期に開催。シーズンを終え、日本に戻りプロテストの準備を進めるというのがここ数年間の動きだった。「オーストラリアではグリーンが硬くて、最初はアプローチを止めることすらできなかった。UTなども使ってどうやったら止まるかということをたくさん考えていました。また男子と一緒にプレーするので、それを見て勉強したり。かなりスコアも出してくるので、基準値は上がったと思います」昨年には米ツアーの予選会を受け、今年のエプソン・ツアー出場権を得ていたものの、ビザの取得に失敗して断念。出身地は大阪府寝屋川市だが、現在は兵庫県で一人暮らしをしながら、県内のゴルフ場でプロテスト合格に向け練習を重ねてきた。黄金世代といえば、畑岡奈紗、原英莉花、勝みなみ、渋野日向子が米ツアーでプレーするなど、中核を担う選手が多い。「同級生がすごいので、刺激にはなりますけど、今は自分のことを頑張ってやらないと話が始まらない」と、第一歩を踏み出すことに集中してきた。同じ土俵に立つため、このプロテストでも「振り切る」ことを意識し、プレーしている。平均飛距離260~270ヤードを生かした豪快なプレーが魅力。英語力も「生活には困らない程度」と苦笑いを浮かべるが、それでも異国に飛び出していくガッツもプロ向きだ。「イーブンパーに早く戻したい」というプレッシャーのなか、第3ラウンドは全体でベストスコアの「67」を記録した。経験を生かし、今年こそ合格をつかみとりたい。(文・間宮輝憲)