高木美咲は合格者恒例の記念撮影で笑顔(撮影:福田文平)
<JLPGA最終プロテスト 最終日◇7日◇静ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇6462ヤード・パー72>「本当に神様っているんだな」。プロテストの合否を分けた、奇跡のような一打を25歳の高木美咲はこう振り返った。
【写真】ジャケットスタイルでビシッと決める合格者たち
その場面は最終日の17番パー4、ピンまで残り180ヤードの2打目。「もう攻めるしかない」。池が絡むホールだが、目に入っているのはピンのみ。4番UTで放ったショットは、グリーンに着弾後、2バウンドして“ガシャン”とカップに吸い込まれた。「入ってなかったら、めちゃめちゃオーバーしてました」。いくつもの偶然が重なって奪ったイーグルだった。今年4度目となるプロテスト受験は、第3ラウンドを終え25位と、圏外で最終日を迎えていた。1番でいきなりのダブルボギー。「焦っちゃいました」と、続く2番もティショットがチーピンになり、林に飛び込んだことでボギーを叩いた。だが3番で8メートルのバーディパットが決まり、ここで「メンタルが落ち着きました」。13番のボギーで、終盤に入ってもトータル1オーバー。まだ合格圏外でもがいていた。その時に飛び出したのが、17番の一打だった。これでトータル1アンダーに。結果的にボーダーライン上の19位タイと滑り込むことに成功した。初日の52位から50位、25位と順位を上げ続けて、ようやくたどり着いた。今年3月に明大を卒業。中国ツアーなど海外でプレーしたこともあり、休学も挟んだ学生生活だった。同大出身の女子プロゴルファーは2014年合格の佐藤千紘以来2人目で、「うれしいです、2人目になれて」と、この時も満面の笑みを浮かべた。劇的な合格に、ラウンド直後は本人も何がなんだかという様子。どんなプロになりたいかと聞かれても、「そうですね……えー、まずは……うーん、どんなプロ……どうだろう。ちょっと待ってください、考え直します」と苦笑いを浮かべるほどだ。目標とするプロは「小学校の時からお世話になってて、今でも時々見てもらってるんです」という男子プロの原口鉄也。合格直後にすぐに連絡をし、うれしい報告も届けた。「韓国のファイナルQTの資格を持ってるので、明日から行く予定だったんです。もう飛行機も取ってるんです…」。10日(火)にも、ツアープロとして戦うための予定を入れていたが、「もしかしたら行かないかもしれないです」と“うれしい迷い”が生じる結果になった。ミラクルガールは、次は母校に初優勝をもたらしたい。(文・間宮輝憲)