2時間超のプレーオフで敗れた大出瑞月。この経験を糧にして前に進む(撮影:鈴木祥)
<ニチレイレディス 最終日◇21日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)◇6590ヤード・パー72>長い、長い戦いだった。トータル13アンダーで並んだ大出瑞月、イ・ミニョン(韓国)、吉﨑マーナによる、三つ巴のプレーオフ。18番パー5(506ヤード)を舞台に繰り返された激闘は、ツアー史上最長となる2時間6分、最多タイとなる7ホールにまでもつれ込んだ。
【写真】激闘を終えて抱き合うふたり
そして、最後に笑ったのはミニョン。7ホール目でバーディを奪い、長い戦いに終止符を打った。18番はこの日平均スコア「4.3333」を記録した最も易しいホールだった。1ホール目でバーディを奪えなかった吉﨑が脱落。そこからは大出、ミニョンによる一騎打ちが続いた。飛距離が出ない大出は、「自分が同じマネジメントでバーディを取り続けるしかないな、と3回目くらいで思いました」と、常に3打目勝負。2オンを狙いながらチャンスにつけるミニョンに、大出は食らいついていく。両者パーだったのは4ホール目だけ。あとはひたすらバーディの取り合いだった。6ホール目にはピンチもあった。ファウェイバンカーからの2打目が木に当たり、141ヤードの距離が残った。キャディから短い番手を勧められ、「届かなかったらマジで萎えるよ」と言いながら8番アイアンを選択。手前3メートルにつけて、決めて、勝負を7ホール目へ持ち込んだ。だが、最後はミニョンがピン手前3メートルに2オンしてバーディ。大出は力尽きた。それでも表情は晴れ晴れとしていた。「ギャラリーさんがだんだん減っていくだろうなと思いながら…。でもかなり残ってくれて、毎ホール終わるごとに声をかけてくれて、ありがたかったです。体の疲労はマックス。もう今すぐ寝たい」と“大出節”をさく裂させた。最長記録については「ビックリ。長かったですね」とひと言。「そもそも勝てる相手ではないと思いながら始めました。プレーオフをやらないという流れはないかな? とか話して。マーナちゃんも上手。(自分が)一番最初に脱落すると思っていたけれど、うまい2人とプレーできて良かった。楽しかったです。ハハハ」と笑った。「初優勝が見えすぎました。この経験は次に生きていかないとマズイですよね。無駄にしちゃいけないです」。2位で105ptを獲得し16位でリランキングを突破。「(今後の目標は)優勝とかできたらいいですけど…生きているうちに(笑)」。最後の最後まで大出節だった。(文・笠井あかり)■プレーオフ詳細1ホール目吉﨑の3打目が寄らずに2パットのパー。ミニョンは2オン2パット、大出は下り2メートルをコロンと沈める2ホール目ともにバーディミニョン:1メートルを大出より先に決める大出:1メートルのスライスライン3ホール目※1度目のカップ切り替えともにバーディミニョン:2オン2パット大出:電光掲示板ちかくのラフから、バンカー越えでチップイン寸前4ホール目ともに3オン2パットのパー5ホール目※2度目のカップ切り替えともにバーディミニョン:2オン2パット大出:3打目が1メートル6ホール目ともにバーディミニョン:グリーン右手前バンカーから50センチ大出:ティショットがフェアウェイバンカーへ。2打目は木に当たってフェアウェイ。3打目を3メートルにつけて決める7ホール目ミニョンがバーディで勝利、大出はパーミニョン:手前3メートルに2オン大出:手前5メートルに3オン、バーディパットは入らず■プレーオフ最多ホール数7ホール2002年「ヴァーナルレディース」久保樹乃、木村敏美、山崎礼奈2006年「スタンレーレディス」古閑美保、大山志保2026年「ニチレイレディス」イ・ミニョン、大出瑞月、吉﨑マーナ■最長プレーオフ2時間0分 2022年「KKT杯バンテリンレディス」植竹希望、吉田優利、小倉彩愛、西村優菜2時間6分(記録更新) 2026年「ニチレイレディス」イ・ミニョン、大出瑞月、吉﨑マーナ