「ジュニアゴルフ成長支援プロジェクト」のキックオフイベントに石川遼も参加した(撮影:ALBA)
多数のトッププロを指導し、現在は東京大学ゴルフ部の監督を務める井上透氏が発起人となり、立ち上がった「ジュニアゴルフ成長支援プロジェクト」のキックオフイベントが茨城県の美浦ゴルフ倶楽部で行われ、米下部ツアーを戦う石川遼も参加した。
【写真】子どもたちの目が輝いた 石川遼が届けたゴルフの楽しさ
同プロジェクトは、年々減少するジュニアゴルファー人口に歯止めをかけるべく、5歳から小学4年生までの子どもたちを対象に、練習場やショートコースを特別料金で利用できる環境を全国に整備するという構造改革を掲げる。ジュニアゴルファー人口を増やすため、多くの子どもたちにゴルフ体験を届け、その間口を広げる。その第一弾として行われた、「First Golf DAY」と冠したキックオフイベント。「始めやすい」「続けやすい」「親子で楽しめる」ゴルフ環境の実現を目指す中で、会場にはジュニアゴルファーはもちろん、初めてゴルフクラブを握ったという子どもたちも足を運んだ。同ゴルフ場に併設されるドライビングレンジは、ネットのない広大な敷地を誇り、子どもたちを前にまずは石川がデモンストレーションを行う。アイアンで左右の打ち分けを披露すれば、ユーティリティでは高いボール、ドライバーではキャリー300ヤード超のショットを披露するなど、自由自在に球を操るトッププロの妙技に「うぉー」「すげー」の声が上がり、子どもたちは目を輝かせながら石川のボールを追っていた。子供たちには、ただボールを打ってもらうだけでは面白くない。数十ヤード間隔に“モンスター”が配置され、それにボールを当てればポイントを獲得できるゲーム形式でゴルフを体験してもらった。ジュニアゴルファーは真剣に、初心者は楽しみながら、それぞれが何度もクラブを振っていた。最後は子どもたちから石川へ質問コーナーも設けられ、「なぜプロゴルファーになったのか」「ゴルフ上達の秘訣」など多くの質問も飛んだ。「緊張しました」と、子どもたちの真っすぐな質問にたじたじだったようだが、一つ一つ丁寧に答えていった。石川もジュニア時代に、こうしたプロが参加するイベントを体験したことがあり、その記憶は今でも残っているという。発起人でもある井上氏のジュニアレッスンも受けた経験があり、今度は与える側として子どもたちと触れ合う機会を楽しんだ。「自分のジュニアイベントは単発になってしまい構造改革には至っていない。井上さんからこの話を聞いた時に本当にすごいことだなと思った」石川も自身の名を冠したジュニアイベントを開催しているが、人口減少を食い止めるような長期的な仕組みまでは構築できていない。だからこそ井上氏から今回のイベント参加を打診された際には、逆にもっとできることがあるのではないかと“逆打診”をしたほどだったという。今後、同プロジェクトは『クイック9ツアー』と称した短時間・低負担で参加できる競技イベントを全国展開するなど、さまざまな施策を進めていく。「ゴルフを楽しんでもらうことが大きな趣旨だった。ゴルフの楽しさを感じてもらえたのではないかと思います」と井上氏。ジュニアゴルファー人口の増加が最終的なゴールではあるが、ゴルフを知る子には改めてその楽しさを、知らない子には“初めて”の楽しさを届け、その間口を広げる第一歩となるイベントとなった。(文・齊藤啓介)