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ジュニアゴルフ人口減少に歯止めへ 石川遼も「共感した」支援プロジェクトが始動

2026/07/27 15:01

井上透氏が発起人となった新プロジェクト。石川遼も共感した“構造改革”が始動(撮影:ALBA)

多数のトッププロを指導し、現在は東京大学ゴルフ部の監督を務める井上透氏が発起人となり、「ジュニアゴルフ成長支援プロジェクト」が立ち上がった。同プロジェクトは、年々減少するジュニアゴルファー人口に歯止めをかけるべく、5歳から小学4年生までの子どもたちを対象に、練習場やショートコースを特別料金で利用できる環境を全国に整備するという構造改革を掲げる。 【写真】子どもたちの目が輝いた 石川遼が届けたゴルフの楽しさ 背景にあるのは、ジュニア競技人口の深刻な減少だ。2011~12年に約1万6000人だったジュニア会員登録者数は、2025年には7941人まで減少。子どもの人口減少以上のペースで競技人口が減っており、井上氏は「ジュニアゴルフは盛り上がっているように見えて、実態は全く違う。競技人口は急激に減少している」と危機感を示した。プロジェクトでは、5歳から小学4年生までを対象に、提携する練習場では2時間500円、ショートコースでは9ホール500円、保護者同伴の場合は子どもの料金を無料とするなど、“ゴルフはお金がかかる”というイメージを払拭し、始めやすく、続けやすい仕組みを整備する。現在は42施設が参画を決めており、まずは50施設体制でのスタートを目指す。関東を皮切りに全国へと展開し、将来的にはジュニア会員登録者数を1万1000~1万3000人規模まで回復させることを目標に掲げる。また、対象年齢を低年齢に設定した理由について井上氏は、「5~10歳は神経系の発達が著しい時期。世界のトップ選手を見ても、多くが幼少期からゴルフを始めている」と説明。技術だけでなく、運動能力の発達という観点に加え、中学受験とも競合しにくい時期に競技へ触れることの重要性を強調した。一方で、始める環境だけでは十分ではないという。井上氏は「育成で大切なのは、低年齢で始められる環境、十分な練習機会、そして早い段階から試合を経験できること。この3つがそろって初めて継続につながる」と語る。環境整備と並行して、競技へ参加するハードルを下げる取り組みにも着手する。その一環として、来年1月からは9ホール・短時間で参加できる「クイック9ツアー」をスタートする予定だ。従来の大会のような長距離移動や丸一日を費やす負担を軽減するため、東京から約1時間圏内での開催を予定。エンジョイゴルフから競技志向の子どもまで参加できるカテゴリーを設け、試合を通じて仲間を作り、ゴルフを続けるきっかけを生み出す狙いもある。同プロジェクトのキックオフイベントに参加した石川遼も、「このプロジェクトが広がって認知度が上がって、ゴルフと子供たちにある距離が縮められるコンセプトに共感しました」と賛同した。石川自身もジュニアイベントを開催しているが、「すそ野を広げる活動はしていきたいと思っていますが、(井上氏より)割合が小さい。井上さんはもっと大きいことをやろうとしているので、僕自身の活動にも絡ませていただいた」と話し、イベントでは子どもたちと積極的に触れ合った。井上氏は「これは一つの団体だけではできない。練習場やゴルフ場、企業、メディアなど業界全体が同じ方向を向いて取り組むことが重要」と協力を呼びかける。そして、「2035年の日本のゴルフ界を変えたい。そのためには、これくらいの改革が必要だと思っている」と、プロジェクトに懸ける強い思いを語った。(文・齊藤啓介)