菅楓華は風に翻弄され予選落ち(撮影:ALBA)
<AIG女子オープン 2日目◇31日◇ロイヤルリザム&セントアンズGC(イングランド)◇6601ヤード・パー71>リンクスコースが舞台の全英女子は、初出場の二人にとって苦い経験の場となった。1打足りずトータル5オーバーで終えた菅楓華とトータル6オーバーで予選落ちを喫した永井花奈が、過酷な大会を振り返った。
【写真】目ヂカラが半端ない永井花奈
吹きつける強い風に加え、転がりの予測が難しいほどの硬い地面。加えて、およそ170個ほどのバンカーが選手の神経をすり減らしていく。そんな戦いで二人は何を思ったか。菅が感じたのは、「スイングがわからなくなった」ことだった。6月の「全米女子オープン」は予選落ち。いざ乗り込んだリンクスでは、「特に左からの横風」に苦戦を強いられた。「初日の4番で右に曲げてしまって」。そこから「どうしたら真っすぐ行くのかがわからなかった」と、風に翻弄される。風が強い春先の台湾戦で勝利を挙げ、「経験もあって大丈夫かなと思っていた」という考えは、本場の風に打ちのめされる結果となり、表情も曇る。ただし、結果を見れば一打差での予選落ち。この経験が今後に生きるのは間違いない。「いま経験できてよかったと思うし、(今後の)海外に向けて、ショットをもう一度見直さないといけないと思った」と課題を挙げる。「メジャーは(年に)5回ある。今年は出られるチャンスもあって、勉強になる1年」とこの悔しさは無駄にしない。「ここから(競技生活も)長いですし、また来たいという気持ちは強くなりました」と、すでに気持ちは前を向いている。全メジャーを通して初の出場となった永井にとっては、“普段通り”が通用しないことが多い2日間だった。「いいショットは打てていたけど、状況判断でどう対処していいかわからなかったり、グリーン周りでイメージが出なかったり」と普段通りの考えが通用しない、どころか、イメージがわかないシーンが多かった。「(イメージが)合っているのかなと思ったまま打ってしまったり、そこまでしっかりイメージできたらよかった。思い通りに打っても寄らなかったりしたこともあった」。初めてのリンクスでは、練習とは違い、本戦に入れば状況とイメージの折り合いが合わなければ結果は出ない。そんな経験を踏むことができたのは収穫だと話す。加えて、「風も吹いてくるかもしれないし、吹かないかもしれない。カットラインの想像もつかなかった」と、プレー中の気持ちの面でも、不安がぬぐえなかった。風に当たった球がどれだけ曲がるか。意外と曲がらない、そんなこともリンクスの感想のひとつ。「探り探りという感じで終わってしまった。わからなくても決めて打たないといけないし、自分を信じられなかったのもあった」という悔しさも残った。そんな状況下では、焦りがにじんでしまう。「わからなかったときに欲が出てミスが出たのはもったいなかった。焦りが出てしまった。経験かなと思います」と終わった今なら思える。「ほかのメジャーも出てみたい。少しでもうまくなりたいという気持ちでやっているので、出られるなら出たい。日本で生かすというのは難しいかもしれないけど、忘れないうちにまた回りたいなという気はします」。メジャーに限っていえば、来年まで待たなければならないものの、違うステージへの思いは強くなったといえそうだ。菅も永井も日本ツアーでは年間女王を争う位置で奮闘中。菅は現在メルセデス・ランキング2位で永井は同5位。女王戴冠となれば、早々に来年のメジャー大会出場を決めることができる。今大会の無念を晴らすためにも、今後は日本ツアーの頂点を目指していく。