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笹生優花が6度目のジュニアイベント開催 ゴルフを通じて伝えたいこと「真剣だけど、それを楽しむ」

2026/08/06 17:43

笹生優花が自身のジュニアイベントで子どもたちと交流した(撮影:ALBA)

米国女子ツアーを主戦場にし、国内ツアー通算2勝、海外女子メジャー「全米女子オープン」2勝を誇る笹生優花が、5日からの2日間、ジュニアイベント「YUKA MEET&GREET~5周年記念イベント~」を静ヒルズカントリークラブ(茨城県)で開催した。 【写真】子どもたちに丁寧な指導を行う笹生優花 先週の海外女子メジャー「AIG女子オープン」(全英)で12位に入り、同イベント前日に帰国。時差ボケを調整する間もないスケジュールだったが、疲れを感じさせない笑顔を見せた。6回目を迎えた今回は、国内ツアー2勝・米ツアー1勝の宮里美香に加え、米ツアー出場経験を持ち、現在は米ツアー中継のラウンドリポーターを務める片平光紀さんも参加した。節目の5年目となる今年は、初めて2日間の日程で開催。参加した小学4~6年生の10人はコース内のホテルに宿泊し、ゴルフ漬けの時間を過ごした。初日の午前には、恒例のマンツーマンレッスンがドライビングレンジで行われた。笹生に加え、宮里と片平さんからも直接指導を受けられる濃密な内容となった。笹生のジュニア一人ひとりとの“向き合い方”も、強く印象に残った。まずは悩みに耳を傾け、その課題に的確にアプローチする。ドライバーの弾道が低いことに悩むジュニアには、スイング中の手元の使い方を修正するよう助言。すると、わずか一打で弾道が改善し、ジュニアは大きく目を見開いて笑顔を見せた。指導はスイングだけにとどまらない。アドレスにも目を向け、まずは普段の構え方を確認。体がターゲットより右を向いていたため、ボールがつかまり過ぎていることを指摘した。「アライメントを見直そうか」と、ターゲットに対して体とボールが平行になる仕組みを丁寧に説明し、構えに入るまでの歩き方など、細かな動作にまで落とし込んでいた。グリップについても、年齢や現在の課題を踏まえ、将来を見据えて助言する。握り方を整えるだけでなく、その後の練習方法まで丁寧に伝える姿からは、その場限りの修正ではなく、成長につながるきっかけを届けようとする意図が感じられた。さらに、クラブのチェックも怠らない。3番ウッドが上がらないと悩む女の子に対し、ショットを数球確認すると「スイングではない」と判断した。フェースを見つめながら「ロフトは14度ぐらいですか?」と父親に質問。現在のヘッドスピードなどに対し、ロフトが合っていないことを見抜いた。「無理に球を上げようとする」ことで、アドレス時に右肩が極端に下がる癖もついていたため、肩の傾きを修正した。さらに、自身の3番ウッドを手渡して「打ってみて」と促すと、ボールはきれいに高く上がった。笹生のクラブは女の子が使用していたものよりロフトが寝ており、ロフト角の違いによって弾道が大きく変わることを、その場で体感させた。「ロフトがないクラブを無理に打たないほうがいいです。それによってスイングに影響してしまいます」自身のジュニア時代のロフト角も引き合いに出しながら、適切なクラブ選択を提案。父親もその説明に納得し、クラブ変更を決断した。短い時間の中で、ヒアリングからスイング、用具に至るまで総合的にアプローチし、ジュニアと家族を巻き込みながら課題を解決していく姿があった。 レッスンの締めくくりも印象的だ。ジュニアに対し「何が原因だった?」「いまやったことを言ってみよう」と問いかけ、言語化を促す。インプットだけで終わらせず、アウトプットによって理解を深めさせる工夫だ。見守る家族にも説明を行い、動画に記録する場面も見られた。動作の修正がいかに難しいかを誰よりも知るからこそ、丁寧に“定着”まで導く。レッスン後には「よく頑張りました!」とハイタッチ。努力を認め、次への意欲につなげる。その一つひとつの積み重ねに、笹生の強い思いがにじむ。その後はアプローチ、バンカー、パターとショートゲームも徹底的に指導。距離感の作り方や効果的な練習方法など、“目からウロコ”の内容が次々と示され、ジュニアはもちろん、保護者も熱心に見入っていた。2日目はコースに出て、1組3ホールずつ帯同。実戦のなかでプレーを見ながら助言を送った。このイベントを通してジュニアに伝えたいのは、「何をやるにも楽しむこと」だ。「学校でも、何かをやることに対して“楽しむ”。それにつながったらいいなと。もちろんゴールはあっていいと思うんですけど、そこに至るまでのプロセスを楽しむことが大事だと思うので、それを伝えたい」とうなずく。「プロになるにしても、違う道に行くとしても、“真剣だけど、それを楽しむ”ということを忘れてほしくない。私も子どものときにゴールはあったんですけど、そのプロセスを楽しんでいた。自分はなぜゴルフを始めたのか。それを忘れてほしくない。楽しいから始めたわけなので、その気持ちを何歳になっても忘れないでほしいと思います」表彰式では、参加したジュニア一人ひとりが「楽しかったです」「上手くなりました」など、感想を発表した。最後には、笹生がプロ転向後から使用しているグリップを、一人につき10本ずつプレゼント。ジュニアたちは思わぬ贈り物に、うれしそうな表情を浮かべた。ゴルフを通じて、多くの子どもたちが“楽しく頑張る”というマインドを持てるように。2日間を通じて、ジュニアに寄り添う笹生の表情、姿勢からは、子どもたちを思う強い気持ちが伝わってきた。(文・高木彩音)