全米女子OP覇者キム・アリムが日本のメジャーに挑む(撮影:福田文平)
<ソニー 日本女子プロゴルフ選手権 事前情報◇8日◇片山津ゴルフ倶楽部 白山コース(石川県)◇6755ヤード・パー72>米ツアー通算3勝。2020年には「全米女子オープン」を制している韓国のキム・アリムが、日本ツアー単独開催の大会に初めて出場する。来日した理由のひとつに、米国での“日本勢台頭”の秘密を探りたいという思いがある。
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「(日本選手には)職人、専門家のような印象を持っています。ショートゲームが上手くない選手を見たことがない。最近、米国で活躍している日本の選手たちは、飛距離も出るし、ショットの正確性も高い。どのような環境で練習しているのか。それが気になっていました」開幕2日前の8日には、実際にアウト9ホールをプレーしたが、そこでその気になっていた点が分かったとも言う。「コースに出て、コンディションが思った以上に素晴らしかった。韓国選手は練習場でショットをたくさん打ってうまくなるけど、日本の選手は、芝で打つ練習環境がいいからそれもできるし、トラブルでの対処もうまい。環境が素晴らしい」。21年から米ツアーに本格参戦し、今年で6年目を迎えている30歳は、その景色に目を見張った。仲がいい日本選手はと聞かれると、その表情は一段と明るくなる。「ミナミ・カツ、ミユウ・ヤマシタ、リオ・タケダ、アキエ・イワイ、チサト・イワイ。ナサにマオも…みんな仲がいい!」。食事の時間などもともにし、ゴルフ談義に花を咲かせる仲間たちだ。「ミユウといろいろ話をしていると、クラブの使い方の差を感じる。LPGAツアーで、飛ばない選手でもクラブをうまく使っている印象があります。米ツアーは飛ばす選手が有利。それができない選手は不利になるけど、日本の選手はクラブの理解度がすごい。うまく利用している」そこに“職人性”を感じるというわけ。こういう選手に育つ日本ゴルフへの理解度を、自分もプレーすることで深めたいというのが狙いだ。ただ、さらに声が弾んだ場面があった。それは日本での楽しみについて聞かれた場面。日本選手からリサーチした美味しい食べ物が、その笑顔の理由になる。「和牛、焼き肉、寿司、焼き鳥、牛カツ丼、うなぎ…、全部、日本の選手から聞いたの」。これまでアリムが日本で出場したツアーは、日米共催の2024年「TOTO ジャパンクラシック」のみだが、この時も食を堪能した。「ここ(石川)でも1ラウンド行きたいわ」と、胃袋もフルに活用する計画を立てている。すでに日本に着いた7日(月)には焼き肉に舌つづみを打った。今年の選手権には、山下美夢有、畑岡奈紗、竹田麗央、勝みなみ、古江彩佳、岩井明愛、岩井千怜、原英莉花、馬場咲希、吉田優利、櫻井心那と米ツアーを主戦場にする11人の日本勢が出場。「アメリカで素晴らしいプレーをしているので、日本ではどんな感じなのか気になる。一緒の組だといいな」。そんな願いが通じたのか、予選ラウンドは米ツアー組の原と、今季日本2勝の吉田鈴との同組が決まった。「10アンダーを目指したい。まだデータがないけど、感触は4日間で10アンダーくらいかなと思っている」。北陸の名門は、難関コースとしても知られる。前回、片山津で選手権が開催された08年は、優勝したシン・ヒョンジュ(韓国)のスコアがトータル5アンダー。やはり同じコースで行われ、プレーオフのすえチョン・インジ(韓国)が制した15年の「日本女子オープン」もトータル2アンダーが優勝スコアになった。“仲間たち”とともに、世界レベルの技で石川のギャラリーを盛り上げたい。(文・間宮輝憲)