ザンダー・シャウフェレが個別取材に応じた(撮影:米山聡明)
<ベイカレントクラシック 事前情報◇6日◇横浜CC(神奈川県)◇7322ヤード・パー71>東京五輪金メダリストで、米ツアー通算10勝のザンダー・シャウフェレ(米国)が、ディフェンディングチャンピオンとして横浜に1年ぶりに戻ってきた。水曜日には会見に出席。大会への思いなどを語った。
【写真】“後輩”に話しかける松山英樹
昨年大会では、自身にとって節目となる米ツアー10勝目を挙げた。「とてもうれしい気持ち。このようなハイレベルで思い出深い場所で優勝ができて、とてもスペシャルな瞬間だった。同じ経験をまたできるようにしたい」と笑顔を見せ、連覇への意欲を示した。シャウフェレは一児のパパでもある。昨年は生まれたばかりだったため、妻、長男とともに来日することはできなかったが、「今年は二人とも来ているよ」と家族水入らず。さらに「今晩、僕の祖父母に会って、息子を紹介する予定なんだ。特別な瞬間になると思うし、さまざまな世代の家族が集まる予定。みんなで集まれることがうれしいよ」とも。愛息を、東京に住む祖父母に初めて会わせることを楽しみにしている様子だった。また、「妻の父にも会うために宮古島にも行く予定だ」とうれしそうに話す。話がプレーのことになると、表情も引き締まる。この大会で好スコアを出すために大事にしていることは「フェアウェイキープ」だ。「ラフに入ってしまうとグリーンを狙うのも難しくなって、アグレッシブなプレーもできなくなってしまう。昨年はある程度フェアウェイに打つことができたので、今年もそうしたい」と話す。火曜日には個別に話を聞いた際には、スイングのカギになる部分も語られた。「最も重要なのは、トップへ行ったときの最大の捻転(ビッグターン)。足元はスクエアに保ちながら、腰を深く回す」。トップでは左肩がアゴの下にくるまで回す。そして「ダウンスイングを開始するとき、僕の両肩は、閉じたままを保っているのが分かると思う。パッと体を開いてしまうのではなく、まず下半身が先行して動き出し、その後に上半身が引っ張られるようについてくる」ように意識してダウンスイングに入っている。その例として、「みんなも練習場でヒデキが練習している姿を見たことがあると思うが、彼も体(肩)が開いてしまわないよう、まさにこの感覚を掴もうと練習しているよね。僕にとっても全く同じなんだ」と松山英樹を挙げた。シャウフェレが大事にしているのは、「トップで大きく深く捻転し、そこから下半身がリードしていく感覚を常に意識する」ことだ。アマチュアゴルファーは、どうしても体全体がいっぺんに開いてしまう人も多いが、「それではダメ」と“指導”する。この時、大事なチェックポイントになるのが“お尻”(でん部)。その場にあった椅子の背もたれを利用し、説明を続ける。「背中側を残して、この椅子に(でん部を)当てるように動かし、それから振り抜く」動きも実践する。まず背もたれにお尻を当てながら、背中が飛球線方向に向くほどの捻転でトップまでクラブを上げる。すると、自然と左でん部は、一度、背もたれから離れていく。シャウフェレがチェックするのは、この後。ダウンスイングの際、背中はギリギリまで飛球線方向に残しながら、動きのなかで、左でん部を再び背もたれにつけ、そこから捻転を利用して振り抜く。この時、でん部が背もたれにつかないままだと、上半身が開いてしまう。「僕もなんだけど、みんな、お尻が戻らないままスイングをしてしまうんだ」。これがメジャー2勝を誇る五輪メダリストが意識するダウンスイングのコツだ。こうした意識を持ちながら、今週の戦いに挑む。シャウフェレは、技術面以外にも大事にしていることがある。「全力で戦い、そしてしっかりと休むこと。私は休養を取ることこそが最も重要なことだと考えている。頭と集中力をシャープに研ぎ澄まされた状態に保つためには、十分な休息をしっかりと取らなければならない」。その休息の時に今年は家族もいる。リラックス効果は絶大だろう。コースでは連覇に向け、自身のプレースタイルを貫いて戦う。(文・高木彩音)