福山恵梨に何が起こった?(撮影:上山敬太)
<富士通レディース 3日目◇17日◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6717ヤード・パー72>東急セブンハンドレッドクラブの名物といえば、最終18番グリーンの左手前に待ち受けるガードバンカーだ。高さ1メートル超の絶壁がそびえ立ち、グリーンからバンカーに向かって傾斜がついているため、グリーンに乗ったボールがコロコロと転がり落ち、絶壁近くに止まってしまうこともある。
【写真】痛恨の“+5”…日本一アゴの高いバンカーで起きた悲劇
上田桃子がこのバンカーに苦しめられてプレーオフで敗れたこともあれば、最近ではアマチュアだった馬場咲希もこの罠にはまった。数々の選手が大たたきを喫し、劇的なドラマを生み出してきた難所だ。この日、福山恵梨もそのバンカーにつかまった。26位から出ると、17番を終えて5アンダー。トータル8アンダーまで伸ばし、優勝争いも視野に入っていた。ところが、残り160ヤードからの2打目をやや左に曲げてしまい、名物バンカーの餌食となった。「壁がジャマで振れないと思った」と、左奥のピンを狙うどころかグリーン左方向に出すことさえ難しい状況。そこで手にしたのはパターだった。後方に転がして壁との距離を確保し、4打目で脱出を試みた。しかし、ボールは無情にも傾斜を転がり戻り、また絶壁の前へ。迷わずパターを握って再びバンカー内を転がし、次のウェッジショットはグリーンにオン。6オン2パットで『8』をたたいた。「バンカーでパターを打つのは初めてです。2回も経験しちゃいました(笑)。最善の選択肢がそれしかなかったんです。きょうはいい感じだったので残念。でも、3日目だったのでまだよかった。あしたリベンジしたいですね」「71」とスコアは伸ばしたものの、トータル4アンダー・23位タイとジャンプアップできず。メルセデス・ランキング47位で、まずはシード獲得の安全圏を目指している状況を考えると、手痛いダブルパーとなった。この日の18番平均ストロークは「4.2373」で難度1位。最終日もまた、この名物バンカーが新たなドラマを生み出すかもしれない。(文・笠井あかり)